玉城知事「配備撤回を求める」　オスプレイ再開を受け

　【那覇支局】玉城デニー知事は10日、那覇市内で記者団の取材に応じ、鹿児島県の屋久島沖で発生した米軍の墜落事故後、全世界で運用を停止していたオスプレイの運用停止措置を政府と在日米軍が解除すると発表したことについて十分な情報はないとしつつ、「部品の交換をせずに運用の点検マニュアルの精度を高めるということでオスプレイを運用できるのか。甚だ遺憾だ」と述べ、「沖縄県は引き続きオスプレイの配備撤回を求め、政府に対して要求を続けていく」と話した。
　防衛省が関係自治体に丁寧な説明を行う方針を示していることについて玉城知事は「どこまで説明できるのかを受け止め、それで納得できるかを確認していきたい」と話した。
　同日にうるま市勝連の陸上自衛隊勝連分屯地に地対艦ミサイル部隊の関連装備が運ばれたことについては「計画ありきで物事を強引に進めていくことは考えなければならない。住民の理解と協力なくしては安定的な運用に影響を与える。政府は誠実に住民と対話をする時間をつくることが重要だ。計画通りに配備を進めることで県民との意識のずれが深くなることを憂慮（りょ）する」と話した。