中国海洋調査船が無断活動 EEZ内で動き活発化 海保が相次ぎ調査中止要求 太平洋側へ拡大か
沖縄周辺のわが国排他的経済水域(EEZ)内で、中国の海洋調査船による事前の同意を得ない調査活動が相次いで確認されている。第11管区海上保安本部(那覇)によると、16日午後には久米島沖で「東方紅2」が確認されたほか、17日には波照間島沖でも「向陽紅03」が海中へワイヤーを延ばしているのが発見されたとのこと。巡視船が現場で追尾し、「事前同意のない科学的調査は認められない」と無線で警告を行い、即時中止を強く求めている。
中国の海洋調査船による事前の同意を得ない調査活動は、過去の推移を見ると、2022~24年は年間1~2回程度、25年は6回だったのに対し、今年はすでに昨年1年間の件数を上回り2桁に達するハイペースだ。
同管区本部によると、16日午後1時53分ごろ、久米島の西約57海里(約106キロ)のEEZ内において、中国海洋調査船「東方紅2」が船尾からワイヤーのようなものを海中に引き延ばして航行しているのを巡視船が確認した。海保は16日に続き17日も無線で調査中止要求を継続している。

さらに17日午後1時35分ごろには、波照間島の南南東約46海里(約85キロ)のEEZ内でも「向陽紅03」が船尾からワイヤー様物体を延ばしている状況を巡視船が捕捉。こちらも同様に無線で中止を要求し、監視警戒を続けている。

このほか15日午後4時50分ごろにも久場島北約65海里(約119キロ)のEEZ内で「向陽紅21」が海中へワイヤーを延ばしているのが確認されたが、同船は巡視船の中止要求を受けた後、同日午後10時13分ごろに地理的中間線を西側へ抜け領域外へ離脱したという。

日本側のEEZ内における中国船の無断活動は、今年3月30日に約10カ月ぶりに確認されて以降、急増傾向にある。5月に「向陽紅22」が魚釣島沖でパイプを下ろしたほか、7月にも久米島西方で「東方紅3」が2日連続でワイヤーを延ばすなど、かつては「年に1~2回程度」だった発生頻度は一転し、現在は3月(向陽紅22)、4月(向陽紅22、科学、向陽紅18)、5月(向陽紅22)、6月(向陽紅22)、7月(東方紅3、向陽紅22)、8月(向陽紅21、東方紅2、向陽紅03)と、「ほぼ毎月、多い月には複数回」という極めて高いペースに達している。
中国側は従来の尖閣周辺だけでなく、久米島や波照間島など活動エリアを太平洋側へ拡大させており、海洋調査の常態化を狙っているとみられる。




