サシバ保護を宣言する児童生徒たち =伊良部島小中体育館

サシバの島、環境守ろう 保護集会で地域に発信

 伊良部島小中学校(佐久本聡校長)は6日、同校体育館で2023年度サシバ保護集会を行った。全児童生徒が参加してサシバが安心して休息できる環境の保全などに努め、地域に発信することを宣言。サシバ保護に関するポスターや俳句の入賞者を表彰した。また伊良部仲地の泡盛メーカー宮の華が野鳥観察用の双眼鏡を寄贈した。

野鳥観察用の双眼鏡を寄贈した宮の華の山原さん(左から2人目)


 サシバはワシタカ科の小型の猛きん類で、毎年「寒露」のころに宮古に飛来する。同校では10月をサシバ保護旬間として、サシバ飛来調査の協力や保護啓発活動、環境保全活動などに取り組んでいる。
 集会では生徒会長の亀山祐太朗さんが「年々サシバの飛来数が減っている。サシバが安心して休息できる環境を守るため、旬間を通して多くの人にサシバ保護を伝えること、1羽でも多くのサシバが伊良部島を渡って冬を乗り越え、また次の年にも伊良部島の空一面に訪れることを願っている」と呼び掛けた。
 全児童生徒で「サシバが国際保護鳥であるという意識を高め、保護を広く地域に発信していく。安心して休息できる伊良部島の環境保全に努める」などと宣言した。
 佐久本校長は「伊良部島には貴重な自然があり、いつまでもサシバが訪れる美しい島であってほしいと、ここにいる誰もが願っている。サシバが休息できる島を残していけるのは皆さん。この島の自然環境について考え、守ることは地球全体を守ることにつながっていく」と述べた。
 宮の華はサシバの繁殖地である栃木県市貝町で栽培した米を原料に泡盛「寒露の渡り」を製造販売しており、今回は売上の一部を活用して双眼鏡を寄贈した。同社工場長の山原作栄さんは「酒造りは自然の恩恵がなくてはできない。宮の華では自然に感謝しながら酒造りをしている。生徒たちの自然学習に役立ててほしい」と話した。
 表彰者は次の通り。
 【ポスター】最優秀賞5・6年の部=与那嶺利織(5年)▽同中学の部=新里仁菜(7年)▽優秀賞5・6年の部=奥平桃夏(6年)▽特別賞5・6年の部=池間琉姫愛(6年)▽優秀賞中学の部=渡久山琴海(8年)前里琥之朗(9年)下地琉姫(同)▽特別賞中学の部=具志堅優愛(8年)
 【俳句】最優秀賞5・6年の部=与座陽花(5年)▽同中学の部=具志堅優愛(8年)▽優秀賞5年の部=羽地華▽同6年の部=吉浜愛夢▽同中学の部=手登根芭奈(9年)、下地琉姫(同)渡久山樹(同)▽特別賞中学の部=上里琴音(7年)亀山祐太朗(9年)

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