22年度は1日当たりの平均利用者数が約3倍となったループバス =資料写真

1日平均利用者323人 ループバス22年実績

 観光地や宿泊施設などを循環して結ぶ宮古島ループバスの実証運行を行っている総合商社の双日がまとめた2022年度利用実績(乗降客数、8月10日~2月28日)は6万4286人となった。1日当たりの平均利用者数は323人で21年度実績の111人に対して約3倍に増えた。増加要因として運行3年目で周知が進んだほか、観光客の増加に伴うレンタカー不足、免許を持たない人の利用が増えことなどを挙げている。今年度は夏・冬ダイヤでの運行となったが観光閑散期の冬も夏と同等の利用実績となっている。

 利用者の内訳は市民が1690人、島外が6万2596人。夏ダイヤ(8月10日~11月10日)は市民864人、島外2万8026人で計2万8890人、冬ダイヤ(11月11日~2月28日)は市民826人、島外3万4570人で計3万5396人。期間別では12月1日~31日の1万1138人が最も多く、次いで10月1日~31日の1万898人、1月1日~31日の9442人。9月は台風による運休で26日間の運行となった。

 1日当たりの平均利用者をダイヤ別で見ると夏が325人、冬が322人。冬は夏に比べて2往復減便し、観光閑散期でもあるが夏と同等またはそれ以上の実績となった。

 時間帯別利用実績では、冬ダイヤが「オーシャンズリゾ―ト行き」では午後12時45分発の4200人、「北小前行き」は午前11時15分発の5212人が最も多くなっている。夏ダイヤでは「吉野海岸行き」が午前10時20分発の2240人、「北小前行き」は午後4時20分発の2456人と最も多かった。

 主な増加要因として、運行が3年目を迎えて特に観光客向けの周知が進み、新型コロナ感染症の行動制限解除による観光客の増加に伴うレンタカーの不足や価格の上昇、免許返納者や免許を持たない若者の利用増加、市内ホテルとの連携による宿泊者及び従業員の利用増加、旅行代理店での乗車券の取扱い開始などを挙げている。

 ループバスは観光循環バスの自走化実証事業として宮古島市から委託を受けた双日、中央交通、宮古協栄バス、八千代バスなどが実施。実証運行を重ねて2025年度には補助金に頼らない民間負担100%の自走化を目指している。

 22年度は8月から2月まで長期間にわたり、市街地から島の西南部を経て東平安名崎方面を往復するルートで行われた。21年度は運行期間が7月12日から9月5日で利用実績は5648人だった。

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