宮古、八重山の1割以下 免税軽油引取税活用

 1㍑当たり32.2円の軽油引取税には、農場や海、飛行場内など、公道以外で使用する場合に全額免除となる制度があるが、県宮古事務所管内の2020年3月から21年2月までの利用状況は、同八重山事務所の1割以下にとどまっていることが9日までに分かった。サトウキビの機械刈りなどでの利用が進んでいないことが一因だが、宮古島市でも申請に向けた動きが始まっているという。JAおきなわ宮古地区本部の試算によると、キビ栽培における支出の46%を機械委託料が占めており、免税軽油活用の広がりが待たれる。
 道路特定財源だった軽油引取税は09年度から一般財源化されているが、農業、林業、船舶などで使用する場合は一定の手続きにより特例として免税となる。対象事業や用途は法令で定められている。
 3年間が期限の免税軽油使用者証の交付を受けると、免税チケットを提示することで軽油引取税を差し引いた価格で購入できる。チケット交付は半年ごと。月に1回、利用状況を県税課に報告する必要がある。
 サトウキビの収穫をハーベスタに委託した場合など、1つの機械を複数人の用途に使用した場合は、共同使用者全員で申請しなければならない。委託を受けている農家全員の住民票提出などがハードルになっていると見られ、市での活用は広がっていない。
 自身もキビを栽培しているというJAおきなわ宮古地区本部の下地誠本部長は、ハーベスタ業者から共同申請に向けて住民票の提供を依頼されたという。「一つ事例ができればノウハウも確立され広まっていくと思う。軌道に乗ることを期待したい」と話す。
 同本部の試算によるとキビ夏植え栽培に係る支出のうち、機械委託料が46%を占めるという。下地本部長は「ハーベスタ以外にも株出し管理や砕土など、大型機械を使う機会は多い。燃料費を含めさまざまな資材が高騰している中、免税軽油活用は農家の利益にもなる」とし、「必要な情報提供など、JAとしても協力は惜しまない」と述べた。
 石垣市ではハーベスタのほとんどをJAおきなわ八重山支店と石垣市農業開発組合が所有しており、組織的な免税軽油活用が確立している。県宮古事務所県税課は「相談に来た方へは丁寧に説明している」とした上で、個人事業主が主体の宮古と事情が異なることに理解を示し、「報告書作成の実務などについてJAとも協議したい」と話した。
 宮古と八重山では人数、免税額ともに10倍以上の開きがある。人数は農業関連の利用者数が大きく異なるためだが、免税額は利用量の多い船舶が主な要因。

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