宮古総合実業高校にU22特別賞を贈る松永県商工労働部長 =21日、那覇市の県立武道館

産業まつり、宮古勢活躍

 【那覇支局】21日から那覇市の奥武山公園と県立武道館で3年ぶりに開催されている沖縄の産業まつりで宮古勢が活躍している。同日には商工会特産品フェア「ありんくりん市」の特産品コンテストで浜口水産が県商工会連合会長賞、県優良県産品表彰式では宮古総合実業高校がUー22特別賞をそれぞれ受賞した。また、商談会も開催され、ぬくmori、浜口水産が参加し、両社とも販路拡大や商品力向上に向けた気づきを得た。
●総実高にU22特別賞
 県商工労働部は21日、2022年度の「優良県産品」と今年度から創設した22歳以下が開発に携わる「U―22特別賞」の表彰を行い、宮古総合実業高校の紅芋ようかんが「U―22特別賞」を受賞した。
 新設された「U―22特別賞」は次世代のチャレンジを応援し、制度の認知拡大を図ることを目的に実施。特別賞には北部農林高校の「カラキケーキ」も選ばれている。
 宮総実の生徒らは授賞式には不参加だったがビデオメッセージを送り、受賞に対し、「とても自信になった」と述べ、「たんでぃがーたんでいー」と謝意を述べた。
 紅芋ようかんは同校の食と環境科フードクリエイトコースの生徒が有機肥料で育てた「ちゅら恋紅芋」を使っている。
 松永享県商工労働部長は「日々創意工夫を重ねられ、新製品の開発や改良に取り組んでいることに心から敬意を表する」と話した。

●特産品コンテスト 浜口水産に県商工連合会長賞

米須義明県商工会連合会長(左)から賞状を贈られる濵口美由紀代表=21日、那覇市の奥武山公園


 新たな県産ブランドを紹介する第25回商工会特産品フェア「ありんくりん市」で特産品コンテストの表彰式が21日、那覇市で開催されている産業まつり会場内で開催された。優秀賞に相当する県商工会連合会会長賞の食品部門で浜口水産の「鰹ちゅう汁」が選ばれた。
 同コンテストは出品する商品の中から品質、デザイン、アイデアが特に優れている物を表彰し、商工会、地域特産品の販売促進活動に寄与することを目的に実施。今回は食品部門35点、非食品部門17点の計52点が出品されていた。
 賞を受けて、浜口水産の濵口美由紀代表は「鰹ちゅう汁は伊良部島の鰹節を粉状にして宮古味噌に練りこんだ無添加の商品。お湯をかけてすぐ飲める手軽さと全て宮古の食材を使用していることが受賞につながったと思う」と分析。その上で「今、多くの観光客が宮古に来ている。そういった人たちに受賞をアピールできることで新たな売り方を展開できると思う」と笑顔で話した。

●売り上げ増加期待 食の商談会・評価会

バイヤーと商談する砂川代表(左)=21日、那覇市の県立武道館


 中小機構沖縄事務所は21日、那覇市で開かれた産業まつり会場内で「守礼門プログラム2022「食の商談会・評価会」を開催した。宮古からはコーヒーや石鹸などを扱うぬくmori(城辺福里、砂川丈見代表)と魚の加工食品を扱う浜口水産(伊良部国仲、濵口美由紀代表)が参加した。
 県内の中小企業が持っている素材、製法やデザインなどのこだわりのある商品の県外への販路拡大を目指すとともに商談会や評価会後におけるフォローアップ支援を通じて新たな販路開拓や商品の定番化や定着化を目的に実施。県外バイヤー12社と県内企業41社が115商談を行った。
 商談会に参加していたぬくmoriの砂川代表は「新しい商品開発のヒントを貰えたり、共同での商品開発などの提案をいただいた。いつもとは違う商談で手応えを感じている」、浜口水産の濵口代表は「バイヤーさんから細かい指摘はあったが、なまり節など本土でも販売しやすい商品だと評価していただいた。特に鰹ちゅう汁の評価は高かった。県外への出荷増につながればうれしい」とそれぞれ話した。

関連記事一覧