県が利活用を進める下地島空港および周辺用地 =滑走路北側上空より(提供・資料写真)

下地島耕作地明け渡し問題 市、県と意見交換へ

 県の下地島空港および周辺用地利活用事業の区域内県有地でサトウキビ栽培など農業利用する耕作者に対し、2024年度末の明け渡しが提示されている問題で宮古島市の伊川秀樹副市長は、第3期事業候補者との協議への影響も含め、主管する県土木建築部などと意見交換する意向を明らかにした。一方、垣花和彦企画政策部長は来年3月の事業決定に向けた最終段階にあるとし、「新たな農業ゾーンを設けることは厳しい」との見方を示した。22日の市議会一般質問で下地信広氏に答弁した。
 用地については1971年に当時の琉球政府と地主会との確認書に基づき、第3期利活用事業の実施に向け、県が24年度末の明け渡しを提示している。これに対し耕作者が事業計画の見直しを求めている。
 伊川副市長は、このような状況を踏まえて県土建部をはじめ、離島振興にも関連するとして総合調整機能を担う県企画部も含めて意見交換し、明け渡し問題について打開策を見出したい考えとみられる。
 垣花部長によると、県は第3期利活用事業で7件の候補を選定し、今年5月には第1期および第2期事業者と第3期候補による用地の使用範囲、業務提携、事業開始時期など具体的な協議を開始。明け渡しを求める耕作地がある観光リゾートゾーンは候補者提案で区域全てを使用する内容という。現在、10月下旬の最終協議、確認調整の段階に向けて協議を重ねており、来年3月までに第3期事業者が決定する見通し。
 利活用事業は、県が策定した下地島の土地利用基本計画・基本方針、実施計画に基づいて進められているとして垣花部長は、「新たな農業ゾーンを設けることは基本計画と方針の変更が必要。企業応募を受けて第3期に向けて協議が進められる中で、新たに農業ゾーンを増やすことは現状では厳しい」と述べた。
 下地氏は、「観光リゾート・コミュニティーゾーンに専業農家もおり、明け渡しとなると生活できなくなる危機に陥る。85㌶の農業ゾーンは市有地で賃貸契約を結び耕作が継続できる見通しで、県有地の観光ゾーンの一部に農業ゾーンを設け市有地と同様、耕作できれば地元を生かした、バランスのとれた計画になる」と見直しを求めた。

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