宮古島市商業地最高価格となった平良西里根間246番(筑登之屋) =平良西里大通り

県地価調査 宮古島市平均9.4%上昇 全用途変動率 県内1位

【那覇支局】県企画部は20日、2022年7月1日時点の沖縄県地価調査結果を発表した。宮古島市の商業地最高価格は平良西里根間246番(筑登之屋)の1平方㍍14万5000円で変動率は3.6%。住宅地(11地点)の平均変動率10.9%、全用途地域の平均変動率9.4%(3万3600円)は県内1位の伸び率だった。商業地(3地点)の平均変動率4.0%は県内4位。コロナ禍からの経済回復を見据える中、宮古島市は堅調な住宅需要や下地島空港の宇宙事業、トゥリバー地区の開発事業などの大型事業が予定され、長期的な投資の動きがみられることが上昇に反映される形になった。


 

調査は、県全域41市町村に定めた基準地284地点を対象に実施。宮古島市は商業地3地点、住宅地11地点の14地点、多良間村は住宅地2地点。全16地点のうち、上昇14地点、横ばい2地点、減少はゼロと宮古の今後への期待感から上昇が目立った。
 宮古島の住宅地最高価格は2年連続で平良久貝ムイ原852番9となり、価格は3万6500円で変動率は5.8%となった。また、住宅地の高位変動率で城辺保良村内507番が6400円で変動率23.1%は県内1位で、平良西里アラバ1537番3が1万4200円で変動率22・4%は2位と続き、県内トップ5を宮古島市が占めた。
 住宅地は先行不透明感の解消による観光従事者らの住宅取得意欲の高まり、市外からの移住者、開発従事者らの住宅需要の強まりで地価上昇が継続した。商業地は国内来訪客の回復やコロナ禍収束後を見据えた大型リゾートホテルの開発などへの期待感から、観光客向けの店舗需要が堅調であることから地価上昇が継続した。
 多良間の最高は43年連続で塩川吉川里122番地の6900円で変動率はゼロで横ばいだった。
 県全体の住宅地や商業地、工業地などを含む全用途(林地除く)平均変動率は2.7%上昇し、前年の1.6%よりも上昇率は拡大した。上昇は9年連続。商業地は1.2ポイント上昇の1.9%だった。上昇地点は17地点増の46地点。住宅地は1.1ポイント増の2.7%上昇。上昇地点は33地点増の139地点。
 県内の商業地最高価格は、32年連続で那覇市久茂地交差点近くの松山1丁目1番4で、変動率マイナス2.4%で122万円だった。住宅地は6年連続で那覇市天久2丁目11番9となり、変動率ゼロの横ばいで33万円だった。
 地価調査=国土利用計画法に基づき、都道府県知事が毎年1回、一定の基準日(7月1日)における基準値の価格(基準地価)を調査し、標準価格を判定、公示するもの。国の地価公示価格と合わせて一般の土地取引価格の指標となっている。公共事業用地の適正な取得価格算定、相続税や固定資産税評価の目安にも用いられている。

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