台風11号 宮古島あすにも暴風域

 非常に強い台風11号は30日午後3時現在、日本の南海上にあって、時速35㌔で西に進んでいる。宮古島地方気象台によると、今後は発達しながら南西に進み、暴風域を伴って9月1日から宮古島地方に猛烈な勢力で接近する見込みで、4日にかけて暴風が吹く恐れがあり、長期間にわたって影響を受けそうだ。最接近は3日と見られる。暴風や高潮への警戒、進路によっては警報級の大雨も予想される。予報円が広く、進路や強度の予想は変化する可能性があるとし、最新の防災気象情報を確認するよう注意を呼び掛けている。
 中心の気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50㍍、最大瞬間風速は70㍍、中心から半径95㌔以内では風速25㍍以上の暴風、北東側220㌔と南西側165㌔以内は15㍍以上の強風となっている。

台風接近で対策のために船の陸揚げ作業をする関係者=30日午前11時過ぎ、下里船溜まり


 台風は速い速度だが、沖縄の南を発達しながら次第にゆっくりと南西に進む。31日午後には「猛烈な勢い」で那覇市の東約210㌔、1日午後には宮古島の南東約240㌔の海上に進みそうだ。1日午後3時の中心気圧は920ヘクトパスカル、最大風速は55㍍、最大瞬間風速は75㍍の予想。2日にはほとんど停滞し、3日には進路を北に大きく変えてゆっくり進むとみられている。
 宮古島地方気象台は30日午後、台風接近に伴い説明会を開催。9月1日以降、警報級の大雨となる恐れ、落雷や竜巻などの激しい突風、潮位の高まりによる海岸付近など低地での高潮による浸水や冠水に注意するよう呼び掛けている。同日午後3時現在の予報は、3日から4日にかけて宮古島と沖縄本島の間を通過する見込みだが、進路は大きく変わる可能性もあるとしている。
 台風が勢力を強めながら宮古島地方に接近する可能性が高いことを受けて30日、平良の荷川取漁港や下里船溜まりでは漁船や遊漁船の陸揚げやロープで固定する漁業やレジャー業者の姿が見られた。
 ことし初めてとなる台風接近に60代の男性は「最初は宮古には来ないと思っていたが、大きくなって近づくとの情報で早めに台風対策した。被害が出ないようしっかり固定した」と述べ、作業に追われていた。

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