前浜では軽石が減り白いがビーチが復活しつつある

前浜、徐々に白さ戻る 漂着軽石、除去や重機での分散奏功

 下地与那覇の前浜ビーチで22日、帯状に堆積していた軽石が目立たなくなり、元の真っ白な景観が戻りつつあるのが確認された。地道な除去や重機で砂浜をならしたことなどが功を奏したと見られる。一方、潮流の関係で漂着物の多い宮古島東岸では、いまだに大量の軽石が残っている。

新城海岸など宮古島東岸にはまだ大量の軽石が残っている


 小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」の噴火により昨年、沖縄県に大量の軽石が漂着。宮古島にも11月下旬に東海岸の保良から長北にかけて確認され、徐々に範囲が拡大し、南岸の前浜ビーチまで広がっていった。各地の漁港に防護ネットが設置され、漁船一時が出港不能になるなどの大きな影響が出た。
「東洋一美しい」とも言われる前浜でも、元来真っ白なビーチに灰色の軽石が帯状に積もっていたが、遠目にはほとんどわからないほどに回復してきている。同ビーチでマリンレジャーを営む関係者らは「多くのボランティアも協力してくれており、私たちも手が空いている時は小まめに集めるようにしている。今日はきれいだが、大潮の時にはまた流れ着いてしまう」と話した。人を乗せたパレットで砂浜をならし、軽石を分散させていることも、目立たなくなったことに寄与していると見られる。
 東海岸でも大規模な除去作業が実施されてきたが、元々漂着物が多いこともあり、現在でも多くの軽石が残っている。新城海岸海岸を訪れていた観光客の中には、軽石の被害ではなく、元から今のような景観だと思っている人もいた。

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