岸本院長が会見を開き診療制限を発表した =宮古病院

宮古病院 来月1日までが依頼診療制限

 県立宮古病院(岸本信三院長)は市内での新型コロナ感染拡大を受け、コロナ入院患者数が急増するとともに職員の約1割が就業停止になっているとして、8月1日までをめどに、一般外来診療を制限し不要不急の手術・検査を延期する。岸本院長が19日、同病院で会見を開いて発表した。岸本院長は市民へ理解と協力を求めるとともに、コロナワクチン3、4回目の接種への協力や小児救急電話相談(#8000)などの利用を呼び掛けた。
 全国的に新型コロナの感染拡大が続いており、県内では11日から、沖縄本島と八重山地区にコロナ警報が発出されている。宮古島市でも新規陽性者が連日100人を超える状況が続き、8日には3人だった宮古病院での新型コロナ患者数が、19日には17人まで急増したという。

 同病院は45のコロナ対応病床を確保しており、使用率は約37%となっているが、約500人の職員の1割強に当たる59人が就業停止となっていることも影響し、外来診療の制限などを決定した。陽性や濃厚接触、体調不良や子どもの世話などで、看護師200人のうち37人(約15%)が出勤できないという。
 一般診療は原則電話診療とするほか、がんや急性期疾患を除いた手術、内視鏡、血管造影などの検査を延期する。化学療法や透析などは通常通り実施し、救急外来にも制限は設けない。期間は19日から8月1日までの2週間としているが、感染が収束しない場合には延長する可能性もある。
 岸本院長は「ワクチン接種から時間が経ち抗体が低下していることと、感染力の強いオミクロン株の広まりが重なっている。いつどこで感染するか分からない状況で、市民の皆さんには3、4回目の接種に協力を願いたい」と述べた。
 院長はまた、同病院への電話相談が急増しており、現場看護師が対応に追われているとして、発熱や風邪症状がある場合は県コールセンター(098-866-2129 24時間受付け、土日祝日も対応)や市の電話相談窓口(72-4788 平日午前9時~午後4時)やかかりつけ医、小児救急電話相談(#8000)の利用を呼び掛け、小児電話相談ではすぐに受診した方がいいのか家で様子を見ても大丈夫なのか、看護師や医師がアドバイスをするという。

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