通常より多くの在庫を抱える倉庫 =平良西里、コート・ドール宮古島

酒類卸、売り上げ9割減少

まん延防止等重点措置が県に適用され10日ほど過ぎ、酒類販売の卸売り業者にも影響が広がっている。昨年11月の時短要請解除後、再び賑わいを見せていた夜の繁華街は静まり、休業する飲食店が目立つ中、売り上げが前月の9割減になった業者もある。

 50人以上で組織する宮古島調理師会によると19日現在、会員店の8割以上が休業中。70店舗以上による宮古島社交飲食業組合も組合店のほとんどが営業していない。年末年始の需要増を見越し仕入れを増やした酒類卸売り業者の多くが在庫を抱えた状態となっている。飲食店からも「協力金が貰えるだけ恵まれている。卸業者はかわいそう」との声が多く聞こえる。
 ある業者の担当者は「先月の半減なんてものじゃない大打撃」と語った。現在は、雇用調整助成金で従業員数を抑え経費削減に努めているという。売り上げ30%減から補助される事業復活支援金に期待する声もあった。
 ワイン専門店「コート・ドール宮古島」では卸の売り上げが先月比約9割減となっているが、補助はほとんど見込めないという。一般販売との割合が同程度のためだ。代表の須藤圭さん(44)は「売り上げ率だけで見られると本当に厳しい。行政にはもっと柔軟に対応してほしい」と話した。

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