高値で落札された22年初セリの1番牛 =JA宮古家畜セリ市場

JA宮古初セリ 子牛高値でスタート

JAおきなわ宮古地区本部(下地誠本部長)の2022年1月期肉用牛セリ市が19日、平良山中の同農協家畜セリ市場で行われた。428頭(99.77%)が落札され、月齢12カ月以内の子牛1頭当たりの平均価格は74万9557円で前年同月比3万5952円高、前月比5万1023円高と高値でスタートを切った。新型コロナウイルス感染急拡大を受けて鏡割りなど恒例の初セリ式典は中止し、感染予防対策を実施して開催された。

 セリ開始前にはJAおきなわの普天間朝重理事長(代読・下地本部長)が「昨年は新型コロナ感染拡大により長期間にわたって緊急事態宣言が継続して社会、経済に多大な影響を受けたが秋口頃から回復の兆しも見られ、枝肉相場も安定して推移しているが、オミクロン株が急速に感染拡大しており予断を許さない状況にある。今後も感染拡大防止を図りながら、活発な家畜セリ市を開催できるよう取り組みたい」とあいさつ。昨年の宮古・多良間家畜市場での年間多額購買者の表彰者が紹介された。
 引き続きセリが始まり今年の1番牛が121万7千円(税抜き)で落札された。上場した城辺の福里富士子さんは「いつもより体重が少なかったので期待していなかったが、良い値段をつけてもらい感謝している。コロナ禍の中、宮古まで足を運んでくれる購買者に喜んでもらえる良い牛を作りたい」と話した。
 今年のセリ市について宮古和牛改良組合の荷川取広明組合長は「コロナの感染状況次第。緊急事態宣言などで人の動きが制限されれば価格が下がることも予想される」と述べ、「宮古の一番の課題は上場頭数の減少。以前は県内2位だったが今では南部に抜かれている。若手農家が増頭しなければ歯止めがかからない。これまで通りの取り組みでは増頭の兆しが見えない。行政や関係機関とどうすれば増頭できるか話し合いたい」と話していた。
 21年年間多額購買者は次の通り。
 ▽水迫畜産(鹿児島)小田畜産(同)皇子原肥育牧場(宮崎)山口畜産(山形)秋山畜産(静岡)大石総本店(長崎)森ファーム(鹿児島.宮崎)藤嶺牧場(鹿児島)大川畜産(千葉)もとぶ牧場(沖縄)

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