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自衛隊への偏向思考はやめるべき…古賀千景議員の「自衛隊とか」に垣間見える“本音”

6月15日の参議院決算委員会で、立憲民主党の古賀千景議員が質問した内容に対して、既存メディア、SNSを含め大きな反響が沸き起こっている。

古賀議員の発言は「自衛隊員、その家族に対する侮辱であり、許しがたい。職業差別でもある」というのが多くの意見だ。

本人も質問中に気が付いて、直ちに発言を撤回し、謝罪している。答弁に立った小泉進次郎防衛大臣も即座に指摘し「自衛隊員が経済的に厳しい家庭の人である」ということは、事実誤認であると断じている。

ほとんどの論調は、自衛隊員へのヘイト発言、職業に関する差別発言という指摘だが、他にも重要な内容があるので指摘する。

「自衛隊とか…」が真の問題点

今回の問題発言で中核となった部分を文字で表すと「自衛隊には貧しい子どもが行くんです!豊かな子どもは自衛隊とかなりませんよ」となる。

前半の「自衛隊には貧しい子どもが行く」は明確な蔑視、差別発言で、自衛隊員及び家族に対するヘイト発言、暴言だ。多くの意見は前半について、その非を断じ、許しがたいとしている。

しかし、後半の「自衛隊とか」に古賀議員の本音があるように思える。日教組や全国の自衛隊基地反対行動に参加する人たちに共通する自衛隊観である。

ヘイトと捉えられる発言には敏感に反応して見せたが、防衛省・自衛隊に対する根本的な考えは、全く揺るぎないのではないか。こちらの方が、より根深い、偏向的な考えで、真の問題点と考える。

政権を目指す政党の所属議員として適切か

立憲民主党は直前の総選挙で、公明党と組み、中道改革連合を結成して臨んだが大敗した。国民の支持を得られなかったのだ。

しかし、参議院では立憲民主党は野党第一党として議席を占めている。古賀議員の発言後、党としての謝罪文を発表したが、要点は「国民に誤解を与えた」とのことである。

どのような誤解を与えたのか明確ではない。発言が不適切だとは認めているが、当然ながら考え方そのものが間違っているとは言っていない。

第2次大戦後80年以上、幾多の苦難を経て、日本の安全保障の中核を担ってきたのは、間違いなく自衛隊であり、その構成員である自衛隊員である。

組織としての自衛隊の業績や現代の世界情勢に全く適応していない、自衛隊に対する偏向的な思考を自ら改める時期に来ていることを認識するべきではないか。

自衛隊員やその家族に対する国会議員にあるまじき発言をした議員をどう扱うか、次回参議院の選挙で国民の判断が出るだろう。

古賀議員の質問は「防衛省の配布した小冊子」についてだった

そもそも、ヘイト発言が飛び出したのは、防衛省の作成した子ども向け広報冊子「まるわかり!日本の防衛~はじめての防衛白書~」の全国小・中・高校への配布についての質問中だ。この小冊子は防衛白書をかみ砕いて解説したものだ。

質問内容は、小泉防衛大臣はじめ防衛省側とのやり取りを聞いていても、だから何なんだというもので、小泉大臣も質問の趣旨がわかりにくく、答弁に困っているような場面があった。

しかし、小泉大臣の答弁ににじみ出ているのは、自衛隊に関する事柄があまりにも国民に知られていない、何とか若い世代にも正しく知らしめたいというものだ。

戦後まもなくは身近に軍人さんがいたが、80年以上たった今は極めて少なくなった。国防という重要な事項について、実務をつかさどる、防衛省、自衛隊を知る機会は少ない。国会では、軍事の専門家である制服自衛官の答弁もない。これはある意味、国民の知る権利を軽視している事にもなる。

毎年発行される「防衛白書」は分量が多く専門的であるが、この小冊子は分かりやすく解説しているので、小・中・高校の児童・生徒だけではなく、多くの国民が読み、自分の安全について真剣に考えることが必要ではないか。

世界情勢の変化で低くなった「戦争のハードル」

毎日報道されるウクライナ、ガザの惨状や、最近では米国・イスラエルとイランの対立など、いきなり国土が戦場になるケースが相次ぐ。現代では、平時から戦時に移行するハードルが低くなっている。一般の国民が否応なく戦禍に巻き込まれることになるのだ。

我々日本国民も世界で起こっている戦争が、直接国民生活に顕著に影響していることを体感している。

自衛隊反対を唱える人たちは「若者を戦場に送るな!」をスローガンの一つにしている。古賀議員の質問の根底にもこの考えが見える。

しかし、戦場となるのは我が国の国土であり、戦禍を受けるのは一般の国民自身なのだ。時代遅れの凝り固まった考えでは、時代の変化に適応できない。

ヒゲの隊長、佐藤正久前参議院議員へのエール

古賀議員の発言に対して、自衛隊出身で昨年まで3期18年間、自民党参議院議員として務めてきた佐藤正久氏は、SNSで「全否定するつもりはありませんが…」という書き出しで、投稿している。自分の境遇と重ねての考えと受け止めたが、古賀議員の発言には断固として全否定してほしかった。

捲土重来(けんどちょうらい)を目指していると聞いている。このような自衛隊ヘイト発言をする議員と所属政党とは、正面から断固戦ってほしい。

高校時代の進学について経済的な点から迷いがあったかもしれないが、防衛大学校に入ってみれば大変良かった。衣食住なしで、さらに手当てまでもらえる。教育を受けることにより、国防の重要性をさらに認識した。自衛隊での生活を通じて国民の安全保障に寄与できるという崇高な任務を、誇りをもって生きることができた。

自衛隊は良いところだ。特に「経済的に心配な若者よ、来たれ!」と言ってほしかった。

文/島本順光 内外タイムス

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