維新との連立政権合意からまもなく1年 高市首相に「いいかげん議員定数の削減を」のプレッシャー
政府・与党が臨時国会召集を検討している10月上旬まであと約1カ月。高市早苗首相にとっては、難航した先の国会運営の反省を生かし、自民・維新とのコミュニケーションを十分にとりながら70日間ほどの国会を乗り切れるかが課題となる。
特にここから先は、連立政権樹立に合意してから間もなく1年を迎える維新との関係も焦点になりそうだ。
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臨時国会で与野党の攻防が激しくなりそうなのが、先の国会で先送りされた衆院議員定数の削減法案だ。維新肝いりの法案で、昨年10月の自民・維新間の連立政権合意書でも「令和7年(2025年)臨時国会において議員立法案を提出し、成立を目指す」と記されていた。
しかし、昨年秋の臨時国会では自民側の反発もあり、成立は見送りに。今年7月までの特別国会でも野党側の強い反発を招いた。
現在は、与野党が衆院議員定数のあり方について協議会で議論を進めているが、結論が出なかった場合、政府・与党側は、定数465の約1割を自動的に削減する法案を臨時国会で成立させることを目指している。
維新は来春の福岡県議選に20人擁立を目指す
だが、自民内では定数削減法案をめぐって、いまだ反発の声も絶えない。
「衆院選で自民が大勝したため、比例単独で当選した議員も多い。こうした議員は簡単に小選挙区に移れるわけもなく、定数削減法案が成立すれば、次の選挙では議員バッジを失う可能性が高い。維新側は『合意から1年経つのだからいいかげん、定数削減を』とプレッシャーをかけ、臨時国会では早期から定数削減法案の審議に入りたい考えだが、自民議員の多くは定数削減を実現してほしくないのが本音だ」(自民関係者)
ほかにも今後、維新と「ぎくしゃく」する火種は複数ありそうだ。
地方に目を向けると、福岡県議会の「政治とカネ」問題をめぐって、維新は自民福岡県連批判を強めている。吉村洋文代表は、来年春の福岡県議選に20人の擁立を目指すとし、議員定数と報酬の3割削減、海外視察の禁止を掲げる方針を明らかにした。
「維新は大阪で自民と対決姿勢を貫いてきたのに政権内に入ったことで、大阪府民から『結局、自民にすり寄ったのか』と見られていることへの焦りもある。このタイミングで維新の看板でもある『政治とカネ』問題への厳しい姿勢をアピールしたいのだろう」(大阪政界関係者)
奈良県知事選では「与党同士対決」も
一方、高市首相のおひざ元である奈良県では、来春に行われる知事選に向け自民が独自候補を擁立する方針を決めた。現職は維新奈良県総支部代表の山下真知事のため、山下氏が出馬する場合は、連立を組んでいる自民と維新の「与党同士対決」となる。
「前回の知事選では高市氏は、総務相を務めていたころからのお気に入りだった元総務官僚の擁立を後押し。維新候補がその元官僚を破って当選したという経緯もあって、連立政権樹立前までは高市氏と維新との関係は良くなかった。最近は、自らが首相になれたのは維新が連立政権に入ってくれたおかげなので維新に配慮してきたが、おひざ元で与党同士がぎくしゃくしそうだ」(自民関係者)
就任以来、維新とのパイプを強くしてきたかに見える高市首相だが、今後も政権のパートナーとして連携を深めていけるか。連立政権合意から1年弱、そろそろきしみが見え始めるかもしれない。
文/中村まほ 内外タイムス






