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無印良品とダイソーがライバルに 差別化で消えた3COINSの強み

パルグループホールディングスが手掛ける雑貨事業の中核ブランド「3COINS(スリーコインズ)」が、かつての勢いを失いつつある。2026年3~8月における3COINSの事業は増収だったが、利益は会社の想定を下回った。

3COINSは会社の成長を支える事業と言っても差し支えない。雑貨事業全体の売上高は2%増、営業利益は6%減だ。2026年2月期は29店舗の純増となり、3COINS単体の売上高は14%伸びていた。しかし、2026年3~8月の売上高は5%増にとどまった。

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1994年、3COINSは大阪市に1号店を出店。基本的に300円で商品を販売していた。デフレ下で100円ショップが市場を席巻する中、ファッション性やデザイン性の高いこだわり商品で差別化を図っていた。

当初は20代前半の女性をターゲットにしていたが、アプリのデータを分析すると30~40代の女性から支持を得ていることが判明。かわいらしさを取り入れたデザインを落ち着いた色味にし、機能性や使いやすさを高めた生活雑貨へと転換した。

その後はキッチンや収納用品だけでなく、小型家電、食品などへと商品を拡充。店舗の大型化も重なり、「基本300円」の価格設定を本格的に改めた。総合的な雑貨店としての個性を強めていったのだ。この戦略が功を奏したのか、2020年2月末時点では199店舗だったが、2026年8月末時点で386店舗に拡大している。

3COINSは品ぞろえがよく、季節に合わせた新商品を継続的に投入することに強みがあった。そこに、顧客は何度も足を運ぶ意味を見いだしていた。だが、足元ではその商品力が改めて問われている。

パルグループは雑貨事業の売上低迷について、天候の変動や自然災害、季節商品の不振などを挙げる。一方で、下期に向けて商品開発担当チームの人員・体制を増強し、魅力ある新商品の投入を進める方針も示している。

「100円ショップと差別化」のはずが

100円ショップとの差別化を図っていた3COINSは、ほかの雑貨店との差別化が難しくなった。その原因の一つが無印良品だろう。

無印良品を運営する良品計画が発表した、2026年8月期の事業における営業収益は約9%、営業利益は約22%増加した。無印良品はライフスタイル雑貨に強みを持っていたが、近年はカテゴリーの幅を広げており、食品の売上高は過去5年間で2倍、インナーは2.4倍、化粧品などのヘルス&ビューティーは2.6倍に伸びた。商品開発力の強さがうかがえる。

また、ダイソーが仕掛けた「Standard Products(スタンダードプロダクツ)」が、3COINS需要の受け皿になっているようにも見える。2021年に1号店を出店し、2026年2月末には228店舗に拡大した。

Standard Productsは商品の価格帯の中心を300円に設定した。ベーシックで使いやすい色やデザインを取り入れ、環境に配慮した素材を使ったサステナブル商品の開発にも取り組んでいる。商品展開やブランドイメージは無印良品に近い。

また、ブランドのロゴを入れたシールやTシャツ、アクリルキーホルダーを販売している。商品の機能や価格だけでなく、ブランド自体への愛着を育てる取り組みともいえる。

雑貨を扱う小売店は栄枯盛衰が激しい。東急ハンズは2022年にカインズの傘下に入り、同年に社名をハンズへ変更した。「遊べる本屋」を掲げ、書籍と雑貨を組み合わせた売り場で知られるヴィレッジヴァンガードも、経営の立て直しを迫られている。

雑貨店はわくわくする楽しさが集客を支えている。それこそが競合ブランドとの差別化につながる。商品開発体制を強化する3COINSが、どのような変革を遂げるのかに注目だ。

文/不破聡 内外タイムス

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