構想から13年、Amazonの“ドローン宅配”が本格始動 500都市へ拡大も「日本では普及しない」ワケ
米Amazonは19日、ドローンで商品を配送する「Prime Air(プライムエアー)」を2026年末までに約500の市・町、現在のサービス提供範囲の6倍に拡大することを発表した。
現在アメリカで展開されているのは、アリゾナ、フロリダ、カンザス、ルイジアナ、ミシガン、ネブラスカ、テキサスの7州10都市圏。近日中にジョージア州、オハイオ州、イリノイ州、アイダホ州、ニューヨーク州でサービスを開始するとのこと。
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米Amazonは「最短30分で商品をお届けします」と説明。5ポンド(約2.3キロ)以下の商品はほぼ全てドローン配送が可能で、食料品、化粧品、医薬品、電子機器など、ユーザーが頻繁に購入する商品の60%以上が対象になるという。
もともと、Amazon Prime Airは2013年に構想が明らかになったもの。2016年にイギリスで実証実験を行い、2017年にアメリカ国内で公共の場所での配達に成功。アメリカ国内では2022年に運用を開始した。
一方、Prime Airをめぐっては配達遅延やドローンの墜落事故などの問題や、騒音による住民からの反対運動などが起こって一時は暗雲が立ち込めたものの、構想から13年でようやく本格的にスケールが拡大したといえる。
日本のドローン宅配を阻む壁
日本では、2022年に有人地帯で目視なしで自律飛行させる「レベル4」が解禁され、法律上ではドローンが人の上を飛んで配達することが可能に。しかし、実際に行われているのは、過疎地・山間部・離島での医療品や生活必需品の配送を中心とした、実証や限定的な商用運航となっている。
離着陸地点や安全な投下・受け渡し場所の確保、第三者上空の安全管理、地域住民の受容性などが大きなネックとなる。その上、雨や風、台風が多い。機体認証や運航許可の負担も大きい。さらには、車での宅配が高密度で機能している上、コンビニも多く、急な買い物のためにドローンを飛ばす需要はアメリカの郊外ほど強くないといえる。
Prime Airも日本では未展開で、国内では新幹線を使った中継輸送など、別の手段を進めている。「近未来」を思い浮かべたとき、「ドローンが荷物を運んでくれる」という絵を描く人は多いものの、土地が広いアメリカと違い、日本では技術面よりも規制と生活環境がネックとなりそうだ。






