広島で自動運転バス、公道で走行開始 国際基準の採択で全自動化が促進
東広島市とJR西日本は7日から自動運転の走行試験を公道で始めた。JR西条駅と広島大学東広島キャンパスを結ぶ県道・市道「ブールバール」の約12キロの区間を、全自動運転で走る。両者は2027年度末までに走行全区間での認可取得を目標にしている。
試験は2027年2月上旬までで、9~17時に実施。車両は大型EVバス「K8 2.0」で西条駅、広大中央口、広大西口、大学会館前の4つのバス停を使用。前方への急な割り込みには急ブレーキが作動、周囲の状況を判断し、レーンチェンジも行う。
自動運転バスの全国初の事例は茨城県だ。2025年2月3日から日立市で、専用車道区間約6.1キロを営業運行していた。2026年4月1日より、プロジェクト終了に伴い運行は休止している。
大阪・関西万博で導入のEVバス、利用先決まらず放置で“負の遺産”化 SNS「なぜ中国のバスを購入したのか」
大阪万博でも、新大阪駅から万博会場間と万博会場外周ルートで全自動運転バスが運行していた。
国連では6月に、自動車基準調和世界フォーラムWP29で、自動運転システムを対象とする初の世界共通ルールを全会一致で採択した。ルールは約50~60カ国に適用される。
これまで、自動運転車の認証が国によってバラバラで、自国で開発した車が他国では走れないということがあった。今回決まったのは、人間同等以上の安全性を有すること、衝突回避や不具合発生時に安全な場所で車両を停止させる機能、走行可能な条件の定義、モニタリングと報告の義務だ。
レベル3以上は自動運転
自動運転レベルは、アメリカ発の国際基準で、1から5まである。
レベル1は、アクセル、ブレーキ、ハンドルの操作のうち1つだけシステムがサポートする。レベル2は、これらの操作の複数をシステムが同時にサポートする。これらの段階は主体は人間で、システムが走行を担うことはない。
レベル3では、高速道路や渋滞時など特定の条件下でシステムがすべての運転操作を行う。レベル4は過疎地や限定された地域、特定のエリアですべての運転操作と周囲の安全確認をシステムが行う。レベル5は、すべての道路や環境でシステムが完全に運転する。3以上は、システムが運転し、人間はほぼ何もしなくてもよくなる。
今回の広島や、茨城、大阪万博で運行していたバスは、いずれもレベル4にあたる。日本では、2023年4月1日から改正道路交通法により、レベル4の公道走行が解禁されている。国連基準の採択により、日本でも法整備を進めていく。
現在レベル5を搭載した車両はないが、2027年に横浜市で開催される「国際園芸博覧会(花博)」の際にレベル5の公道での実証実験が計画されている。
車に運転をすべて任せると、ドライバーの負担が減ることはもちろん、バスや長距離トラックも無人化できる。一方で、システムのバグやハッキング、サイバー攻撃による危険性も指摘されている。
ドライバーはもちろん、周囲への安全面のこともあるため、人命最優先のシステムになることは間違いないだろう。まずは、レベル4が安全に運用されることに期待したい。
文/並河悟志 内外タイムス編集部






