客も店員も大混乱…エヌビディアのフアンCEO来店で「やきとん三吉」が“聖地”に
米の大手半導体メーカー・エヌビディアでCEOを務めるジェンスン・フアン氏が15日夜に訪れた東京・神田の居酒屋「やきとん三吉」神田北口店が、瞬く間に“聖地”と化している。
フアン氏は、国産AIを開発する44社の企業連合とともにAIの技術供与などで協力するために来日。その足で同店を訪れた。
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その様子が一部メディアで報じられると、客足が一気に増加。筆者が19日16時頃に行ってみると、日曜日の昼間にもかかわらず異常な盛り上がりを見せていた。
入り口にはフアンCEOらが来店したときの映像、店員と撮影したツーショット写真などを紹介するデジタルサイネージが設置され、飲食した時の様子を紹介。「フアンCEOって誰よ?」という通行人の声も聞こえたが、一方で店舗やディスプレーを撮影する人で数人の行列が形成されることもあった。
約60席の店内には、ホール担当が6人、調理場担当が最大9人おり、決して人手不足と言える状況には見えなかったが、ほぼ満席に近い状態で注文の量が尋常でないため大混乱。カウンターには串物を提供する皿が常に並び、モツ鍋が毎分出てくるようなタイミングもあった。
女性の店員によると、フアンCEOが訪問してから「お客さんがすごく増えた」という。また別の男性店員は、盛況ぶりを見せている現状に対して「日曜日はこんなんじゃない」「(客数が)普段の2倍から3倍」と説明してくれた。
注文していない「串得盛り5本」が…
同店は“フアン特需”にあやかり、限定コースを提供。予約サイトの食べログでは「エヌビディアのジェンスン・フアンCEO同じコース」という名前で予約を承り、串焼きやもつ鍋、ラーメンなどを楽しめるプランとして提供している。
「同じコース」は1人での注文ができないため、筆者も可能な限り似たようなメニューを注文してみた。ねぎまや豚バラといった串物を5本、そしてポテトサラダを頼んだが、いくら待っても届かない。
注文から15分が経過して串物が届いたが、今度は注文していないはずの「串得盛り5本」も机に並んだ。他の客が頼んでいたものが誤って届いたというわけではなく、「頼んでないので返します」というのも野暮なので、注文した商品として伝票に加えてもらった。
また、串物が届いてから5分が経過してから、お通しが届くという逆転現象が発生。そこからさらに約20分ほどしてポテトサラダが届き、ようやく注文したメニューがそろった。
混乱していたのは、自分の席だけの話ではない。真後ろのグループ席では「肉系の串物が来ない」とのクレームが聞こえただけでなく、モツ鍋にも何かしらの不手際があったようで、店員が「申し訳ありません」と謝っている姿があった。
真横のカウンター席では、飲食の途中で座席の移動を行ったせいか、オーダーミスを連発。自席から離れた場所でも「これ違う」「頼んでない」という言葉が聞こえてきた。
注文していない梅水晶、角ハイボールが伝票に…
忙しさは伝票にも表れていた。会計前にチェックしてみると、注文していない梅水晶、角ハイボールの記載が…。代わりに鶏ねぎまが入っていなかった。2度の修正を経て、ようやく正しい伝票となり、会計をすることができた。
残念ながら串物に関しては完全に冷め切った状態で口にしたため、1本150円、5本セット630円という良心的な価格以外、あまり良さを見いだすことができなかったが、380円のポテトサラダに関しては味、量ともに満足のいく逸品だった。
現在、食べログでは「お客様への感謝とお知らせ」と題した画像が投稿され、急激な混雑に伴って料理提供と接客に時間がかかってしまっていると案内している。思わぬ形で出現した“聖地”だが、特需はいつまで続くか。
文/池田聖人 内外タイムス編集部






