セキュリティー管理に不安の声も「デジタル遺言」は高齢者に浸透するか
17日、参院本会議で改正民法が見直され、パソコンやスマートフォンを用いて作成する「デジタル遺言」についての制度を新たに創設した。
デジタル遺言は法務局で保管する「保管証書遺言」となり、遺言者が亡くなった後は法務局が読み上げなどを行うことになるという。
遺言書は古くから日本に存在した制度だが、戦後に家督相続制度が廃止され、法定相続人全員に遺産を引き継ぐ権利が与えられることになり一般化した。
だが、遺言書には「手続きが面倒」「書き方のルールが複雑」といった声もあり、公証人や弁護士に依頼する「公正証書遺言」という制度もスタートしたが、「遺言書=面倒」というイメージは覆ることがなかった。
今回、創設されるデジタル遺言は複雑な手続きをできるだけ簡素化でき、遺言者の負担を減らすことが期待されている。
だがその一方で不安の声もあるようだ。2026年現在、遺言を残すことを考えている70代~90代の高齢者は電子証書を得意としていない人も多く、「デジタル遺言」そのものへのイメージはつかみづらい傾向にあるようだ。
特に遺言書はばく大な遺産などをスムーズに相続させる手続きでもあり、ウェブを使ったセキュリティーの管理はより厳重に行われることが望ましい。だが、近年ではパスコードから指紋認証、顔認証と本人チェックの方法も年々変わっており、セキュリティー面でも絶え間ないアップデートが必要になっていくのではないか、とする声もある。
今から3年半後の2030年代は「デジタル遺言」は当たり前になっているのだろうか。


