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【福田淳の対談闊歩】中川悠介(第3回)インドでCUTIE STREET、南米でリーダーズが人気上昇中 ライブパフォーマンスは国境を越えることを証明

今年3月末、CUTIE STREETは初の海外単独ライブとなる韓国公演を成功させ、大きな話題となった。ライブはSNSで拡散され、現在はインドで人気沸騰中だ。一方、新しい学校のリーダーズはそのライブパフォーマンスの高さから南米で火がつき、米国、さらに欧州にまで広がりを見せつつある。国内にとどまらず世界各国でバズり出したアソビシステムのタレントたち。中川氏が戦略や今後の展望について語った。

【福田淳の対談闊歩】中川悠介(第2回)1年後にバズった「倍倍FIGHT!」 再度CANDY TUNEのMVを制作 から続く。

福田 最近、面白い人に出会うと「メモさせて」と言って会話を録音します。それをClaude(クロード)にまとめさせて、日頃から問題意識を持つようにしているんです。AIと向き合ってやり取りしているんですよ。すると、すごい仮説が必ず生まれるんです。

中川 ただAIを使っているだけじゃなくて、きちんとAIの使い方を理解していて、自分のクリエイティブをぶつけられていますね。

福田 やっぱり質問力だと思いますね。では次の質問にいきます。CUTIE STREETの韓国版の曲を出して現地で大きな反響がありました。K-POPという巨大な対抗軸の真ん中で日本式の「かわいい」が通用した手応えと、逆に韓国だからこそ通用しなかった部分はありましたか?

中川 これは今、絶賛成長中ですね。手応えはめちゃめちゃ感じています。というのは3月に韓国の音楽番組に出させてもらったときに、韓国語バージョンで曲を作ってみたんです。あまりの反響の多さに驚いて、放送が木曜日か金曜日だったと思うんですけど、土曜日にはスタッフたちと(韓国版を)リリースしようって決めたんです。4月の2週目でリリースできました。

福田 すごい早さ。

中川 MVは撮ったほうがいいのか、それは韓国でロケしたほうがいいのかとか、いろいろ悩みました。でも、僕たちがウケている理由は、ジャパニーズカワイイカルチャーっぽさだから、変に寄せることはせずに、「かわいいだけじゃダメですか?」の日本語バージョンと同じようなフォーマットでフレーズを作って、少し明るくしたメイクにとどめてMVを撮ってみたんです。

言葉の壁を超えてライブごとに海外ファンが増加

中川 MVの反響もよかったですし、6月には「MUSIC BANK」っていう音楽番組に出させてもらって、そこでもう一度別の曲をやったんです。「ぷりきゅきゅ」の韓国語バージョンです。みんな踊りやすそうだったし、伸びそうだと思って。リリースしてMVを作ったら、やっぱりそれも伸びましたね。だから今、絶賛成長中ですね。

僕らはジャパニーズポップカルチャーをいろいろ提案していますが、「グローバルニッチ」だと思っています。「グローバルメジャー」ではなくて。グローバルニッチが好きな人は一定数いて、それを拡散してくれるパワーを持っているんです。韓国でもかわいいと思ってくれた人たちにたくさん広めてくれました。そのパワーがとてもすごかった。

福田 それは今後、国ごとに戦略できますか?

中川 それは結構悩んでいますね。韓国というアイドルカルチャーの先進国は、音楽番組とYouTubeが密接に連動していました。韓国のテレビがいかにYouTubeを使っているかってことは勉強になりましたね。テレビ局とYouTubeはもう一体なんですね。

福田 アメリカだってそうですよね。

中川 そうですね。すごく勉強になったし、攻めやすさにもつながったと思います。日本の場合だとまた違うのかなって思っています。

福田 やっぱり、「かわいい」で攻めていくには、インドネシアとかタイ、台湾なんかが親和性ありそうじゃないですか。まずはそこからって感じですか?

中川 そうですね。ただ、南米では(新しい学校の)リーダーズがすごい。ライブの良さ、パフォーマンスの良さが言葉を超えて、ライブをやればやるほどファンが増えるっていう感じです。それが南米や北米、ヨーロッパの特徴だと思います。

福田 会場に来ている観客はみんなローカルの人?

韓国からの流れでインドでもバズるCUTIE STREET

中川 ローカルですね。今年の12月にはチリ、ブラジル、メキシコでやります。メキシコは約2万人のスタジアムで。可能性を感じてますね。

福田 あとインドはどうですか?

中川 インドはこれからチャレンジしたいと思っていて、CUTIE STREETが韓国のバズの流れで、今インドでウケているんですよ。これめっちゃ面白い導線だと思っていて。

福田 韓国のスイッチがあってインドなんだ。インドって遠いなって感じていたけど、韓国を通じて近いんだと思って、驚きましたね。インドはとても広いですけど、インドのどこかまで特定はできているんですか?

中川 そこまでできないです。でも、やっぱり韓国のYouTubeチャンネルを見ているインドの人もいっぱいいるんだと思います。

福田 自分たちの持っている日本の「かわいい」の手法をインドのタレントで試して、インドでヒットさせてみたい野望は出てこない? 韓国でも台湾でもいいんですけど。

中川 まだその領域までは到達していないですね。さっき話した「グローバルニッチ」にも通じますが、アニメ、ゲーム、日本食、漫画など日本のファンって世界中いるじゃないですか。グローバルに見ても日本って絶対に強みがあると思うんですよ。

まずはこのニッチな層に刺していきたいなと思っていて。韓国と南米のやり方は決して一緒ではないけれど、やっぱり刺していくことが重要です。だから、最終的に自分たちが海外に行くことは不可欠だと思っています。

福田 パンデミックの反動なのか、今、フェスやライブがすごいじゃないですか。この体験価値への傾倒はどう思われてますか?

中川 こんなにテクノロジーとかAI、デジタルが発達しても、やっぱりリアルってすごい強いんだなって改めて感じています。いろいろなアイドルがいますが、ライブ力がないと売れないなと正直思ってますね。

福岡出張とロサンゼルス出張を同じ感覚にしたい

福田 僕はライブってアリーナが限界だと思うんです。ドームのライブってLEDの大画面を見ているだけじゃないですか。なぜ、みんなあそこを目指すのかなと。

中川 ファンのみんなはドームに立っている推しの姿を想像して、掛け算して熱狂するんです。心があるのはすごく強い。ファンダム(熱心なファンの集団)をどれだけ作るかがとても大切な時代になっていて、ファンダム掛ける一般層っていうように、お茶の間をどう掛け算するかがすごく大事なポイントだと思っています。

福田 だからドームでのライブはファンへのご褒美でもあるんだね。ファンの特別な場所というか。

中川 でも、ライブ力って人間力だから難しいですよね。SNSだけで終わらせないためにも、ライブ力を高めないとヒットにつながらないってすごく感じていて。だから、ライブの本数は相当こなしていますね。

福田 5番目の質問。(新しい学校の)リーダーズの世界最大級のフェス「コーチェラ」での大トリや、ハワイでの初の海外開催ライブ「アソビエキスポ」と自社の枠を超えた動きが目立っています。

韓国、フィリピン勢と比べた日本アーティストのステージ表現の差や、アーティストが世界と戦うために足りていないものは何か? また今後3年から5年、アソビシステムをどんな会社にしていきたいですか?

中川 どんな会社にしたいかを一言で言うと、福岡出張とロサンゼルス出張を同じ感覚にしたいです。飛行機代、搭乗時間の差だけで、どこにでも行く感覚を持っていきたいと思っていて。

日本はこの数十年間、日本国内への比重が大きすぎて、外に出ていく理由がなかった。でも、ようやく政府、エンタメ企業・一般企業、僕らを含めて、世界へ行こうという機運が高まっています。これはチャンスだと思うんですよ。あとは出ていくだけですよ。

打席を増やすためにも、海外に行くことが当たり前のアソビシステムにしたいと思っています。

福田 昔から全然姿勢が変わらないし、ずっと高いエネルギーを持ち続けている中川さん、好きだわ。

中川 いやいや、ありがとうございます。

《プロフィール》
中川悠介(なかがわ・ゆうすけ)アソビシステム株式会社代表取締役。1981年東京生まれ。東洋大学経営学部卒業。大学時代に先輩とイベント運営会社を設立。イベント運営を経て、2007年アソビシステムを設立。原宿を拠点に地域と密着した独自のファッション・音楽・ライフスタイルを発信。2011年から自主イベント「HARAJUKU KAWAii!!」を全国各地で開催。きゃりーぱみゅぱみゅ、新しい学校のリーダーズを輩出、アイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」のFRUITS ZIPPER、CUTIE STREET、CANDY TUNE、SWEET STEADYなど多数のアーティストやタレントをマネジメントする。

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