「夏の風物詩」今は昔 全国で花火大会が秋開催へ移行する理由、「猛暑」以外にもメリット
17日、「なにわ淀川花火大会」が大阪・淀川河川敷で開催された。例年およそ50万人が訪れる花火大会で、今年も大勢の人でにぎわい、花火は19時から1時間にわたって秋の夜空をいろどった。
1989年に始まったこの花火大会は毎年8月に行われてきたが、去年は大阪・関西万博があり、重複を避けるために10月に開催。来場者から、かえって涼しくて見やすいと好評だったため、今年も暑さ対策などを考慮して10月に開催した。
関西では「なにわ淀川花火大会」に続き、19日から神戸市のメリケンパークで花火イベント「みなとHANABI」が23日まで行われている。こちらは打ち上げ時間が20分間(各日18時30分~18時50分)と短く、5日間の平日開催が特徴。観光客より地元市民に楽しんでもらうことに重点を置き、仕事終わりにパッと見てすぐ帰れる形にしている。屋台、キッチンカーは出店しない一方、周辺店舗約170店がお得なキャンペーン中で、神戸港周辺のにぎわいの醸成を狙っている。
「みなとHANABI」のあとも10月31日「いたみ花火大会」(兵庫・伊丹市)、11月7日「猪名川花火大会」(兵庫・川西市と大阪・池田市の共催)、11月8日「淡路島まつり花火大会」(兵庫・洲本市)、11月21日「万博夜空がアートになる日」(大阪・吹田市)が予定されているが、「万博夜空がアートになる日」以外は、「みなとHANABI」を含めて、もともと夏開催だったものが秋に変更されている。
花火大会の秋開催が増えているのは全国的な傾向で、例えば今月3日、多摩川を挟んだ両岸で同時開催された「川崎市制記念多摩川花火大会」と「世田谷区たまがわ花火大会」は従来8月開催だったが、2018年から秋開催に変更。今月24日に11年ぶりに復活する「東京湾大華火祭」もかつては8月開催だった。
花火大会が秋開催にシフトしている背景には何があるのか。取材した情報誌編集者はこう話す。
「やはり猛暑・熱中症対策が一番大きい。ゲリラ豪雨や落雷のリスク回避もある。また秋開催のメリットとしては空気が澄んでいて花火の色がきれいに見える、日の入りが早いのでスタート時間を早くして、その後、来場客が夜の街に繰り出せるなどがあります。逆にデメリットとしては冷え込みやすいのでトイレ待ちの行列が長くなることや、先日の『なにわ淀川花火大会』では、まだ浴衣を着た女性も多く、帰路で寒そうにしている姿が多く見受けられたとか」
近年は夏の高校野球も暑さが厳しいため、甲子園球場からドーム球場など他球場への変更が議論されることが多いが、夏の風物詩である花火大会もこれからは秋が主流になっていくかもしれない。






