税金かかる「副収入」は…タダでもらった化粧品、投げ銭、アフィリエイト、メルカリで古着売却、転売
YouTubeが9月24日、ライブ配信やブランド案件など、クリエーターが収益を得るための新機能を相次いで発表した。
YouTubeによれば、YouTube Shoppingのアフィリエイトプログラムに参加するクリエーターはすでに130万人を超え、関連する流通総額も過去2年間で大きく伸びているという。
動画を投稿する。ライブ配信で投げ銭を受け取る。SNSで商品を紹介する。ネットを通じて収入を得る仕組みは、ますます身近になっている。
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では、こんな場合はどうだろう。
「この化粧品を無料で差し上げるので、Instagramで紹介してください」
現金は1円も受け取っていない。それでも税金はかかるのか。
実は、かかる場合がある。
タダでもらった商品でも収入になり得る
税金でいう収入は、現金だけではない。
例えば1万円相当の化粧品を受け取り、その代わりにSNSで紹介する約束をしていた場合、単なるプレゼントではなく、投稿の対価として商品を受け取ったと考える必要がある。
見るべきなのは、「なぜ、それをもらったのか」である。
友人から誕生日プレゼントとしてもらった化粧品と、企業からPR投稿の対価としてもらった化粧品では、同じ「無料」でも意味が違う。
現金が振り込まれていないと「収入」という感覚を持ちにくいが、仕事の対価として価値のあるものを受け取れば、税務上は収入になり得る。
これは有名なインフルエンサーだけの話ではない。会社員がちょっとしたPR案件を受ける場合にも関係してくる。
投げ銭や広告収入、どこまでが経費なのか
YouTubeの広告収入、ライブ配信の投げ銭、アフィリエイト報酬なども、原則として収入になる。ただし、受け取った金額すべてに税金がかかるわけではない。
例えば年間30万円の収入があり、配信に必要な機材などに10万円かかっていれば、所得は20万円となる。
問題は「どこまで経費にできるか」だ。
配信専用のマイクや照明なら分かりやすい。一方、スマートフォンや自宅の通信費は私生活でも使うことが多い。
その場合、「副業で使っているから全額経費」ではなく、仕事で使った分を合理的に分けて考える必要がある。このあたりは、実際の税務相談でもよく迷われるところである。
メルカリで30万円売ったら税金は
ここで少し面白いのが、逆のケースだ。現金を受け取っていても、税金がかからない場合がある。
メルカリなどで、着なくなった服や使わなくなった家具、家電といった生活用品を売った場合、その売却による所得は原則として非課税になる。
つまり、「メルカリで30万円売った=30万円の副業収入」ではない。
一方、最初から転売目的で商品を仕入れ、継続して利益を得ている場合は別だ。
家にあったスニーカーを売るのと、売るために仕入れたスニーカーを転売するのでは、同じメルカリでも税金の扱いは違う。
実際、国税庁は、会社員がゲーム機器やスマートフォンの転売収入を申告せず、7年分で約7600万円の所得申告漏れを指摘された事例を公表している。
調査では、パソコンやスマートフォン内の取引データや、取引先への確認などから売上が把握されている。「フリマアプリで売っただけだから大丈夫」とは限らないのである。
また、貴金属や美術品など高額なものには別の扱いもあるため、「家にあった物なら何でも非課税」というわけでもない。
「20万円以下なら大丈夫」は要注意
会社員の副業では、「20万円以下なら申告しなくていいですよね」という話もよく出てくる。
ただし、基準になるのは「収入」ではなく「所得」だ。売上が30万円でも、必要経費が15万円なら所得は15万円となる。
一定の会社員であれば、給与・退職所得以外の所得が20万円以下なら、所得税の確定申告が不要となる場合がある。
ただし、住民税の申告が必要になるケースもある。また、医療費控除などのために確定申告する場合には、20万円以下の副業所得も併せて申告する必要がある。
「20万円以下なら何もしなくていい」とだけ覚えてしまうのは危ない。
金額より「中身」を見ておきたい
SNSなどでお金や商品を受け取ったら、何を受け取ったのか。いくらくらいの価値があるのか。何の対価でもらったのか。そのためにいくら使ったのか。
この4つを簡単に残しておくとよい。
フリマアプリで売買しているなら、不要品の処分なのか、利益目的の販売なのかも確認しておきたい。
特にPR商品は銀行口座に入金されないため、1年後には忘れてしまいやすい。商品名、受け取った時期、依頼内容だけでも記録しておけば、後から整理しやすい。
今は、趣味と副業の境目がかなり曖昧になっている。だから税金を考えるときも、「現金をもらったか」「20万円を超えたか」だけでは足りない。
何の対価として受け取り、そこから実際にいくら利益が出たのか。ここまで見ると、自分に申告が必要なのかも判断しやすくなる。
スマホ1台で誰でも収入を得られる時代になった。その分、税金も一部の事業者だけの話ではなくなっているのである。
文/亀田敬亨 内外タイムス






