日本のGDPが世界6位に転落予測…かつての優等生が落ちこぼれになりつつある
日本の名目GDP(国内総生産)が、2027年にインドとイギリスに抜かれて世界6位に転落する見通しだ。国際通貨基金(IMF)による最新の世界経済見通しで明らかになった。日本は2010年に中国に抜かれて世界2位から3位に後退した。2023年にはドイツに抜かれて4位となっていた。
名目GDPであれ世界ランクが落ちるのは、日本人として率直に悲しいところだ。人口が多く成長著しいインドに抜かれるのは仕方がないにしても、7000万人弱のイギリスより下になるのは日本の衰退を実感させられる。しかも、IMFの前回4月の見通しでは、イギリスの名目GDPが日本を抜く時期は2029年と推計されていたが、2年前倒しされた形だ。
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転落の理由として、円安によるドル換算額の目減りは確かにあるものの、やはり日本は経済成長率が低すぎる。IMF予測では2026年が0.7%、2027年も0.7%だ。ウクライナ侵攻で世界中から経済制裁されているロシアでさえ26年も27年も0.9%予測になっている。日本はロシアよりも経済成長していない国ということになる。
米国は26年、27年ともに成長率は2.3%と堅調な伸びが想定されている。ユーロ圏は26年が1.1%、27年は1.2%成長で、構成国でばらつきはあるものの、平均値としては日本よりも高い。
新興国の多いアジアは総じて成長率が高い。インド7.0%、ベトナム8.4%、マレーシア5.2%、インドネシア5.1%、フィリピン3.4%、タイ2.1%となっている(いずれも2026年)。中国経済は鈍化して以前の勢いはないが、それでも26年は4.5%、27年は4.0%成長が予測されている。
アジア全体が4.8%成長するなか、日本の低成長ぶりが際立っている。新興国の成長率と比較するだけでは十分な説得力を持たないので紹介すると、韓国は26年が3.3%、27年が2.8%と予測されており、日本よりもかなり高い経済成長率が見込まれている。これは看過できないのではないか。
IMFは26年の世界全体の経済成長率については3.1%と予想し、人工知能(AI)関連の需要拡大がエネルギー価格の高騰による悪影響を相殺していると分析している。
今回のIMF見通しに対し、あるFXトレーダーがX(旧Twitter)に次のように投稿している。
《かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称され、アジア経済の優等生だった日本。いまや周囲の同級生に次々と追い抜かれ、教室の後方に取り残されつつあります。それでも、昔の表彰状を大切に掲げながら、「日本は強い」「日本は素晴らしい」と唱え続ける。本当に深刻なのは、成績が落ちたこと以上に、成績表を直視しようとしないことなのかもしれません》
いわゆる“自称保守”を痛烈に皮肉ったものだが、まずは、目の前にある現実を受け止めることだ。
文/横山渉 内外タイムス






