埼玉の夜、パトロールから見えること―外国人と治安悪化の現状は
埼玉県では外国人犯罪の増加、そして治安の悪化が起きている。実際の状況はどうなのか。埼玉県南部でパトロールを行う、すがやゆうきさんに話を聞いた。(内外タイムス・石井孝明)
「迷惑外国人」が近所に住んだら クルド人問題に直面する川口市民の「生の声」
――どのような活動をしていますか?
すがやゆうきさん(以下、すがや) 団体として週に複数回、埼玉県南部で防犯パトロールを行っています。そのほかにも清掃活動や高齢者の手助けをしています。さらに地域問題に対して市役所や警察署に行き直接協議しています。このような形の取り組みを1年ほど続けています。地元の住民団体と協力することもあります。
パトロールメンバーは元自衛官や格闘技経験者が中心ですが、これまで一度もトラブルは起きていません。外国人でも、日本人でも、犯罪行為を行っていると思われる場合には警察に対応を求めます。たむろなどの迷惑行為には、声がけ、説得などをして、移動や解散をうながすなどの取り組みをしています。そして情報収集をし、気づいたことも行政や警察に報告して、住民の方とも話し合っています。
蕨駅前などでは行政に区画や立ち入り禁止の掲示、看板の設置をお願いしました。また警察には、外国人が集まる地域の情報を提供して対応をお願いしました。それが実行されて、問題改善につながった例があります。

――なぜこの取り組みを始めたのですか?
すがや 私は川口市に住み、コンサルタントや飲食店の事業をしている日本人の40代の男性です。私は米国に住んだ経験があり、そこで地域パトロールなどの地元の自治活動に参加したことがあります。米国の都市にはさまざまな背景を持つ人々がいて、銃の所持が合法化されています。そうした場所で、運動員の安全を確保しながら非暴力で注意や声がけを行って治安の維持に貢献し、地元の尊敬を集めている民間団体があります。現在の私の活動ではその経験を生かしています。
西欧で、移民と地域社会との摩擦、治安の問題が深刻になっています。そして日本でも同じ問題が始まっています。社会問題を自分の関わるところから解決したいと考え、こうした活動をしています。
夜の街で増える外国人トラブル
――パトロールで問題が起きる理由は見えましたか?
すがや 前提として私には外国人への差別意識はありません。私はさまざまな国、民族の友人がおり、日本で専門知識を持ち活躍するエリート層も、母国で政治的に迫害され日本に難民として流れた方もいます。日本にいる外国人は多様で、全体を一くくりにした「外国人問題」という呼称、外国人だけを批判する態度は適切ではないと考えています。「外国人」と一くくりにするのではなく、具体的な問題ごとに向き合うことで整理されると思います。
問題の起きる理由は国籍や民族のせいではなく、生活習慣や社会規範、日本のルールとの違いです。例えば、ごみの捨て方でも、国や地域によって「正解」が異なります。摩擦が生じるのは必然です。日本人が譲りすぎる必要はないですが、そうした事情を認めて相手を責めすぎないことも必要です。
教育水準や文化的背景が比較的近く、受け入れ国の文化・宗教・社会秩序を尊重できるのであれば、大きな摩擦は起きにくいでしょう。しかし最近は日本と文化や習慣が大きく異なる中東・南アジア・東南アジア・アフリカの人が増えています。それにともなって、埼玉での問題が複雑化しています。

――夜の街でどのような動きがありますか?
すがや 昨年頃までは、蕨駅周辺ではクルド人のたむろや路上喫煙などが比較的目立っていました。しかし最近は、この場所ではクルド人はあまり見かけなくなりました。彼らは川口・蕨では減っている可能性がありますが、隣接するさいたま市などでトラブルが目立ってきています。移動しているのでしょうか。
川口、蕨の駅前で最近では、以前から見られたインドネシアやベトナムなどの東南アジア系に加え、バングラデシュ、スリランカ、インド、ネパールなど、南アジア系のたむろが目立つようになっています。声がけの際に国籍を聞いています。若い男性が中心で、地元に住む女性が恐怖感を持つのは当然でしょう。繁華街だけではなく、住宅街でもコンビニ前で同じ現象が見られます。住民の体感治安は悪化を続けています。
クルド人は何かを言うと強く反発する傾向があり、また攻撃的な視線を向けてきます。他の国の場合はやわらかく話しかけると、返事をし、会話できる人が大半です。ただし今年に入って、日本語を理解する人の数が減り、また日本語の理解力が以前より低下している印象があります。
犯罪やトラブルも、外国人同士のものが増えています。昨年夏、川口の人通りの多い駅前商店街でクルド人同士のけんかが起き、仲裁に入ったコンゴ人の男性が、一方のクルド人からその場にあった瓶で殴られ10針を縫う大怪我を負い、救急車で運ばれたという話を地域住民から聞かされました。また歓楽街で働く男性からは、近隣のベトナム料理店で週末になるとベトナム人同士のけんかがたびたび発生し、救急車が出動しているとの情報もありました。
移民は、まず同国人のグループに属し、問題のある人間はまずそこでトラブルを起こします。そうしたコミュニティー内の犯罪は警察にも通報されず、情報を隠すので捜査をしづらいようです。また情報ではナイフなどの武装をした外国人もいるようです。
目立つ行政、民間の準備不足
――問題解決のために何が必要でしょうか?
すがや 警察、行政の動きが鈍いという批判が地域住民に広がっています。通報しても来ない、事件や問題を受理しないなどの不満です。もちろん頑張る公務員の方が大半ですが、そうした点は私も感じます。警察は外国人による路上喫煙などの小さな違反は放置することがあります。そうした小さな問題も見逃さず、外国人に在留資格や身分確認を徹底すれば、治安、そして住民の不安はある程度解決するでしょう。
移民の増加に伴い、埼玉県では警察の現場負担も大きくなっています。埼玉県警は、2026年見込みで警察官1人当たりの負担人口が約630人で全国ワースト1位。全国平均の約477人を大きく上回り、全国で最も警察官の負担が重いのです。その対策も必要です。
外国人と治安の問題は総合的な対策が必要で警察だけの問題ではありません。市や県などは地域住民と関係機関を集め、総合的な対策をするハブ(中継拠点)になれると思います。しかし埼玉ではそれがうまく連携していません。

――川口市では日本人による移民問題をめぐるトラブルが起きています。移民を批判、擁護する政治団体同士の騒ぎ、外国人を撮影してトラブルを起こすなどの問題が増えています。
すがや オールドメディア、行政、政治家は外国人と治安の問題を積極的に取り上げません。問題が街頭演説やネットメディアで知られるのは、良いこともありました。しかし、それで過激な行動をする人が出て、地域社会の混乱が起きています。それは抑制されるべきですし、主張だけでは解決しません。
外国人と治安をめぐる問題では、民間から、その地域の具体的な事実や資料を整理し、報道機関への情報提供、行政や議会への要請、警察など関係機関との協議へと、具体性を持った活動を進め、継続的な働きかけをするべき段階になっています。私の団体では今後そこに注力していこうと考えています。
――移民と治安の問題で、民間側がするべきことはありますか?
すがや 警察・行政が問題を起こす外国人の取り締まりをしっかりやるのが大前提です。しかし民間側も、犯罪を起こさせないようにする覚悟と取り組みが必要です。その面で、日本側が準備不足です。
夜の街頭での対話で聞いたことですが、日本では当たり前に見られる、店頭の祝い花や、屋外に置かれた車・バイクについて、国や地域によっては「無防備な状態」「盗まれる人が悪いので盗んでよい」と、捉える外国人がいました。「日本は防犯意識やセキュリティーが緩い」という感想、盗みやすい場所などの犯罪情報を、問題ある外国人グループが共有している気配もあります。
発展途上国からの移民が多い地域では、官民による防犯カメラの整備は不可欠です。「常に見られている、記録されている」という意識を持たせることで、犯罪の抑止につなげる必要があると考えています。
私は外国人を入れ続けるという移民政策をとる以上、習慣を教える地道な取り組みがセットで官民によって必要と思います。それが行われていません。それができなければ、数を抑制する政策に方針を転換するべきです。






