中小企業の持続的発展へ方向性確認 市が振興会議 深刻な人手不足、物価対策など議論
宮古島市は28日、市役所で中小企業の振興と持続的な発展を目指す「市中小企業振興会議」を開いた。市内の経済団体、金融機関などの代表ら委員が集まり、昨年度の提言を踏まえた施策の成果報告を受けるとともに、中小企業振興関連施策の検証と今後の方向性について議論を交わした。深刻化する人手不足や物価高騰対策、デジタル化への対応、離島特有の地理的課題などについて活発な意見交換が行われた。
冒頭、委員に委嘱状を手渡した嘉数登市長はあいさつで、「昨年度は宮古島市にとって初めての中小企業振興会議が開催された。皆さんからいただいた意見を集約した意見書をもとに新たな施策を実施でき、宮古島商工会議所、伊良部商工会との健康経営連携協定の締結など成果につながった。今年度も地域経済の持続的発展に向け、多角的な議論をお願いしたい」と呼びかけた。
事務局の説明によると、市は現在全47事業で予算総額約18億円の関連施策を展開している。一方で、事業者を取り巻く課題や環境変化により人手不足の深刻化、原材料や輸送費、人件費などの上昇による経営圧迫、デジタル化への対応、離島特有のハンディキャップなど厳しさを増している現状が示された。
これらの課題に対して市は、従来の「事業の維持」にとどまらず、昨年度の意見書に盛り込まれたデジタル関連施策とリスキリング(学び直し)支援を今後の重点施策の軸として検討を進めていく方針を確認した。
意見交換では委員から、健康経営の認定を取得した企業へのインセンティブ付与の拡充のほか、28年度から小規模事業所にも義務化されるストレスチェックへの支援、ITツール導入時における伴走型の専門家派遣など現場に即した実用的な支援策を求める声が上がった。
また、宮古公共職業安定所が雇用の動きの現状を報告。それによると、25年度の入域観光客数は過去最高の126万人と経済は好調の一方で、「深刻な人手不足」が課題だと説明。有効求人倍率は1・90倍となり県内最高水準で推移しており、人手不足解消のためには、
▽従業員の定着につながる仕組みづくり
▽求職者の現状に合わせた採用計画
▽条件面以外の企業の魅力発信
――など求職者から「選ばれる企業づくり」を強調した。



