国連の「先住民」勧告撤回を直訴 県地方議員団がスイス派遣報告
7月中旬にスイスのジュネーブで開かれた国連の「先住民族の権利に関する専門家メカニズム(EMRIP)」第19回会期に派遣された沖縄県地方議員団は12日、那覇市内の会議室で活動報告の会見を開いた。議員団は、国連の場で沖縄県民が「先住民族」として誤って認識され、事実と異なる偏った情報が一部団体によって広められている現状に強い危機感を表明。現地での公式スピーチを通じ、県民は権利の保障された日本国民であると訴え、過去の国連勧告の撤回や現場の客観的な事実確認(ファクトファインディング)を強く求めたことを報告した。
同議員団は、沖縄の代表性が一部の思想団体によって奪われ、国際社会に誤った認識が植え付けられているとして、スイスでの会議に参加し、直接反論を行った。
会見には、団長を務める宜保安孝豊見城市議、當銘孝文糸満市議、事務局長の仲村覚氏、事務局の砂川竜一氏が出席。一部の政治団体等によって地元の代表性が奪われ、国際社会へ不正確な情報が届いている状況を糺すべく現地へ渡った経緯を説明した。
10年前にもジュネーブを訪問したという宜保氏は「われわれが知らないところで先住民認定を受け、勧告が出されている。将来の安全保障や豊かに暮らす権利を脅かす可能性がある」と指摘。豊見城や糸満、石垣など各市議会で可決した抗議決議を携えて臨んだものの、現地では独立を主張する団体などがスピーチを行い、拍手が起きるなど誤解が蔓延している状況を報告。その上で、国内メディアでは報道されない実態への懸念を示した。
初参加となった當銘氏は「特定の政治的意図を持つ偏った主張が当たり前のようにまかり通っていた」と振り返り、国連の場で発言を遮るような妨害工作や、同行記者の取材ライセンスが剥奪される事態があったことを明かし、「地元で生まれ育ったわれわれの認識とは大きく隔たっており、強い危機感を覚えた」と強い不快感をあらわにした。
また、砂川氏は現地の異様で独特な雰囲気を詳細に報告。人権理事会とは異なるEMRIPの独特な空気感に触れ、「沖縄生まれでも育ちでもない自称琉球人らが民族衣装を装い、『日本政府や米軍に苦しめられ、沖縄が戦場になりそうだ』と被害を訴えていた」と語り、事実と異なる主張が平然と展開された様子だと痛烈に批判した。
仲村氏はでの活動の総括として、「沖縄県民は平等な日本国民であり、選挙権および被選挙権を持つと伝えた。先住民族を自認する県民はほとんどおらず、環境問題や基地問題と先住民族問題は切り離すべきだと明確に主張した」と述べた。
議員団は今後も、客観的事実に基づいた地元の総意を国際社会へ発信し続ける方針だ。



