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アツギが中国子会社で120人を削減、急速なストッキング市場縮小で収益改善が必要に

ストッキングなどのレッグウェアやインナーウェアを扱うアツギが3日、中国の子会社で120人の人員削減を決定した。すでに8期連続の営業赤字に陥っており、収益改善が急務だ。アツギはヘルスケア商品の拡充など新展開を急いでいる。

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アツギの売上高の9割は繊維事業が占めている。その中でも、ストッキングは主力商品の一つだ。しかし、ストッキングの国内生産数は急速に縮小している。日本靴下協会によると、2025年は前年比で18%減少した。2019年比では70%も減っている。

ストッキングはかつて、女性がスーツや制服を着用する際の基本アイテムだった。素足はマナー違反と見なす風潮があり、伝線したものは見た目が悪いと予備を持ち歩く人も少なくなかった。しかし、時代が変わって女性のビジネススタイルの自由度が増すと、緩やかに需要が失われ始めた。そして、コロナ禍でリモートワークが普及。働き方そのものが激変すると、減少傾向に拍車がかかった。

ソックス類も2025年の国内生産数は9%減少しており、2019年比では31%減っている。ストッキングと同じくライフスタイルの変化が背景にあるが、靴下は耐久性が向上したことで買い替え頻度が低下したことも影響しているようだ。

ストッキングや靴下に強みを持つアツギは厳しい逆風にさらされている。経営合理化を進めるため、2020年以降は国内の生産拠点を次々と閉鎖。中国へと生産拠点を移していった。

中国工場でも始まった構造改革

アツギは2001年に中国の煙台市に生産拠点を開設。閉鎖した日本の生産機能を煙台工場に集約した。そして2024年に中国に新工場を建設。新たな工場では自動立体倉庫を備えるなど、生産効率を高める取り組みを進めていた。

今回の人員削減の理由の一つとして、「足元の需要環境の変化を踏まえ、早期の業績回復及び収益構造の改善を図る」ことを挙げている。120人の人員削減は連結従業員数のおよそ1割に当たる規模であり、業績の立て直しに向けた構造改革の一環だと考えられる。

アツギが注力している領域は3つある。「ファッション&ビューティ」「ライフスタイル&デイリーユース」「ヘルスケア&ウェルビーイング」だ。新たな領域として力を入れているのが「ヘルスケア&ウェルビーイング」である。

すでに「アツギメディカル」のブランドで、だるさ・むくみなどの脚の悩みを解消するためのアイテムを扱っている。

疲労回復などを目的とする高機能衣料品は注目度の高い領域だ。この市場で頭角を現したのがワークマンで、リカバリーウェアがヒット商品になった。ワークマンの2026年4月~6月の営業総収入は前年同期間比で25%、営業利益は33%それぞれ増加している。夏の暑さ対策をするウェアの強化も図り、人気を博している。

ユニクロは「ヒートテック」や「エアリズム」で、普段着に機能性の高さという付加価値を乗せたことがブランドの成長を支えた。ワークマンは仕事と日常の両方で使える実用性に特化したことで、次の成長ステージに入ろうとしている。

アツギは女性向けの機能的な衣料品を提供できる潜在性があるように見える。耐久性の高いストッキングを販売するなど、商品開発力も高い会社だ。既存技術をヘルスケア衣料に応用できる余地はある。

足元ではストッキングの海外展開も急いでいる。韓国や台湾、アメリカでの販売に力を入れ始めた。コスト削減だけでなく、増収による収益力の強化も不可欠だ。

文/不破聡 内外タイムス

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