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揺れる韓国サッカー界 W杯敗退で大統領激怒、監督、協会会長も辞任で大混乱

2026年FIFAワールドカップ北中米大会が大詰めを迎えているが、韓国では代表チームがグループリーグ敗退を喫したことから、李在明大統領が批判のコメントを発表した。これを受け、洪明甫監督と鄭夢奎サッカー協会会長が辞任し、監督にはネット上で殺害予告まで出る騒ぎになった。

国会議員も乗り出し、代表チームの主将ら有名選手を国会の参考人として招致することを決めたが批判が噴出し、招致はわずか一日で撤回される騒ぎとなった。バッシングの渦と政治の過剰な介入で、韓国サッカー界は足下から揺らいでいる。

今回のワールドカップに出場した韓国代表チームには、ソン・フンミン、イ・ガンイン、キム・ミンジェら欧州の一流クラブで活躍する選手がそろい、「史上最強チーム」と期待された。

ところが初戦のチェコ戦に勝利した後、連敗して決勝トーナメント進出を逃した。ファンの怒りは爆発し、韓国メディアは「史上最悪のW杯」「大惨事」と酷評した。

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大統領も直接批判

李大統領も異例な発言をした。SNSで「無能な人物を指揮官に選べば結果は火を見るより明らかだ」と韓国サッカー協会(KFA)の監督人事を厳しく批判し、担当部署に原因究明を指示した。

韓国では物価高などから政権への不満が高まり、6月末には政権の支持率が政権発足後の最低を記録したとの世論調査結果(韓国ギャラップ)が発表されている。李大統領は、国民の怒りに同調することで政権の求心力回復を図ったとの見方もある。

敗退の責任を取って洪監督が辞任し、13年間にわたり会長を務めた鄭会長も辞表を提出した。

韓国国会の文化体育観光委員会は、KFAの運営を検証する聴聞会を今月22日に開くことを決定し、関係者に加え、今大会で主将を務めたソン・フンミンやファン・ヒチャンを参考人として招致することを決めた。

しかし、現役の選手まで国会に呼ぶ決定には、「敗戦の責任を選手に負わせるのか」「スポーツへの政治介入ではないか」との批判が噴出し、招致は翌日に撤回された。

「行き過ぎ」に警鐘も

韓国では過去のワールドカップでも、早期敗退した代表チームが帰国した際、空港で選手や監督に生卵が投げつけられたことがある。勝てば英雄、負ければ「国賊」並みの扱いになる。

一方、FIFAは加盟国協会の独立性を重視しており、政府が役員人事や組織運営に直接介入した場合には、資格停止処分やワールドカップ予選への出場停止などの厳しい制裁を科すことがある。このため韓国メディアにも行き過ぎに警鐘を鳴らす報道も出てきた。

有力紙・朝鮮日報は日本代表が国際舞台で好成績を上げていることを引き合いに出し、「日本サッカー協会が主導する長期ビジョンの核心は、体系的なユース育成にある」と指摘。そのうえで、韓国サッカーも目先の勝敗や責任追及に終始するのではなく、組織運営や育成システムを含めた抜本的な立て直しが必要だと伝えた。

日本の良きライバルである韓国代表の復活を祈りたい。

内外タイムス 五味洋治

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