下地幹郎氏、県知事選へ出馬表明 「前へ進む政治」掲げ決意 玉城氏、古謝氏と三つどもえの公算
元衆院議員の下地幹郎氏は13日、那覇市内のホテルで記者会見を開き、任期満了に伴う沖縄県知事選挙(9月13日)へ無所属で立候補すると正式に表明した。下地氏は「右派や左派の時代は終わった」と述べ、保守革新の枠組みを超えて新しい政治を目指す仏国流の考え方「アン・マルシェ(前進)」を導入すると強調。現職の玉城デニー知事の県政運営や自民党の対応を批判し、沖縄の尊厳回復と経済や子どもの貧困問題などの課題解決に向け、全身全霊で挑む決意を示した。知事選には現職の玉城氏、自民党が擁立する元那覇市副市長の古謝玄太氏らが出馬の意向を示しており、選挙戦は保守、革新に第三極が激突する事実上の三つどもえとなる可能性が高まった。
会見で下地氏は、2年前に政界引退を表明した後に「沖縄ファースト研究所」を設立し、民間主導による久米島の振興策に挑戦してきた経緯を説明。「このままで沖縄は良いのかという強い危機感を持った」と出馬の動機を語った。
現在の状況について首里城を巡る国との関係などを引き合いに「沖縄の尊厳や魂が失われている」と指摘。辺野古移設問題を巡る対立や子どもの貧困率の高さ、経済分配の歪みなどを挙げ、現県政と政府の双方が課題を放置してきたと批判した。
その上で、互いを誹謗中傷し合うだけの保守革新の政治に終わりを告げ、フランスのマクロン大統領の手法を引用しつつ、右でも左でもない、国や米国に対して自ら提案を行う「アン・マルシェ(前進)」による新しい政治への転換が必要だと強く訴えた。
具体策として下地氏は、主要な5つの観点に基づく政策を提示した。全国からの修学旅行生誘致による平和教育の徹底をはじめ、保育園から大学までの教育費完全無償化、出産費用として200万円を支給する「子どもファースト」の施策を最優先で実行すると明言した。
また、生活インフラを支えるため全世帯を対象に沖縄電力の料金を月額5000円給付する支援策も打ち出した。さらに、深刻な交通渋滞の解消と観光産業の発展に向け、知事就任後10年以内に県内の鉄軌道を確実に完成させる独自のシナリオを提示した。
下地氏は「東京と堂々と向き合うには猛獣のように突っ込む男が必要だ」と述べ、自身の豊富な政治経験を生かして沖縄を大きく変える強い覚悟を示した。
次期県知事選を巡っては、現職の玉城氏や自民党が擁立する古謝玄太氏(前那覇市副市長)が出馬を予定しており、下地氏の参戦によって選挙戦は保守、革新および第三極が激突する三つどもえの構図となる見通しだ。



