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サッカー・ワールドカップの韓国対メキシコ 試合前に発生した差別をめぐる二つの論争

史上初の3カ国共催で開催され、48チームが頂点を目指して激突しているサッカー・ワールドカップ。日本時間の5時に試合が行われた日本対オランダでは、リードを決して許さなかった日本が引き分けに持ち込み、勝ち点1をもぎとった。

代表メンバー発表前には三笘薫、W杯開催後には遠藤航の離脱を発表、そして今回のオランダ戦では久保建英が負傷。近年まれに見る負傷者の多さであり、格上相手にハンデ戦を強いられている状況だったが、オランダに対して対等に渡り合った姿には、国内外から驚きの声が上がっている。

そんな中、2002年に日本と共催という形でワールドカップを開催した韓国のサポーターたちが海外で注目されている。ただし、それは試合に関することではなく、差別行為にまつわる出来事だ。

開幕戦でこそなかったが、大会初日に試合に臨んだ韓国代表。チェコ戦では2対1で勝利しており、アジア勢を勢いづかせる好スタートを切った。メキシコのエスタディオ・アクロンで開催された試合には、多くの韓国人サポーターたちが集まって応援。そんな応援団の中に女性インフルエンサーの「ino Cat」が来訪し、スタジアムの内部を撮影していたのだが、この映像に写り込んでいるメキシコ人男性が「つり目ポーズ」をしていたのだ。

東洋人を差別する代表的なジェスチャーであるこのポーズは、昨年もフィンランドの国会議員やミス・ユニバースのフィンランド代表らが自撮り写真を投稿。日本人に対する批判ではなかったが、駐日フィンランド大使館の公式X(旧Twitter)がペッテリ・オルポ首相名義の謝罪文を投稿するなど、極東の国々との国際問題へと発展していた。

今回の差別行為も主に韓国とメキシコで問題になっていたが、話題が広まるにつれて他の国々にも話題が波及していった。ポーズをとった男性の名前や職場などは既に特定されており、結果的に男性はSNSを通じて謝罪。ワシントン・ポストと中央日報の報道によると、所属団体の会長職を解任される可能性があるとのことで、差別行為に対するしっかりとした罰を受けることになりそうだ。

答え出ず「賛否両論の議論」とは

はっきりとした差別行為が批判される一方で、論争になった出来事もある。スタジアムに現れた韓国人サポーターが、ポンチョとソンブレロを身にまとったメキシコ人風の服装で応援席に座っている姿が、一部で物議を醸した。脈絡なく民族衣装を着用したことに対して、リスペクトを持った行為か、それとも文化盗用かで問題化したようだ。

こちらに関しては、少なくとも本稿執筆時点では着用者本人からのコメントは発出されていない。SNSではよくありがちな欠席裁判の状態での議論になっているのだが、「国際交流の一環だ」として擁護する意見も少なからずある。

日本時間の19日に開催される韓国対メキシコの試合を前にして、思わぬ場外乱闘が起きる形になってしまったが、お互いの国民感情まで急激に悪化してしまったのかというと、そういうわけでもない。ワールドカップの初日、K-POPグループ「BLACKPINK」のメンバーであるリサがアメリカ・ロサンゼルスの会場に登場し、圧巻のパフォーマンスで会場を盛り上げた。両国の代表には、この時を上回る盛り上がりの試合、そして融和を期待したい。

文/池田聖人 内外タイムス編集部

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