トラックからサトウキビにかん水が行われた =上野大嶺

サトウキビ畑にかん水 市補助で農家負担軽減 「早めの対応で被害防ぐ」

 少雨傾向の宮古島市のサトウキビ畑に市干ばつ対策会議で決まった補助によるかん水が行われている。かん水量は1農家当たり20㌃(10㌧トラック6台分)。8月27日以降に受け付けを開始し、9月1日を基準日としてかん水作業が始まった。2日も城辺や上野などのサトウキビ畑にトラックから給水した水が撒かれた。農家は「早めのかん水で被害を防ぎたい」と補助のかん水を歓迎している。
 2日午前、給水場所の宮古製糖城辺工場にはトラックが出入りし、給水してサトウキビ畑に向かった。近くの城辺砂川の畑に着いたトラックからは勢いよく水が撒かれた。
 60代の運転手は前日は12回かん水し、この日も12回の予定だと話した。上野大嶺でも給水したトラックからのかん水が見られ、30代の運転手は「(畑によっては)伸びがなく葉っぱが茶色の部分も見られる」と語った。
 城辺砂川のかん水していた畑を通りかかった農家もかん水希望ということで「枯れてはいないがそろそろ限界。早めにかん水をお願いしたい」と話した。
 上野大嶺でかん水していた畑近くの農家は「スプリンクラーでかん水しているので心配はしていない」とスプリンクラーのよるかん水の恩恵に感謝していた。
 かん水費用はトラック1台あたり4500円、市が2500円を補助し、農家負担が2000円。これらの費用は市、県、JA、製糖工場、トラック事業協同組合、気象台などで構成する干ばつ対策会議で決まった。
 対象地区は市全域でかんがい施設未整備地区、かん水器具などのない農家の畑。農家からの申し込みを受け付けた各地区原料員が製糖工場を通して宮古地区トラック事業協同組合に申請する。これを受けた同組合は春植え、株出し、夏植え、草地の順でかん水を行っている。
 給水場所は宮古土地改良区が指定するⅢ型給水施設、宮古製糖城辺工場、沖縄製糖宮古工場、市農村整備課管理Ⅲ型給水施設(伊良部地区)。トラック1台当たりの一日のかん水作業回数は12回までとなっている。基準日は9月1日だが、前倒しで8月27日からかん水した畑もあったという。

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