7月から水上バイク規制条例が適用されるサンセットビーチ =トゥリバー地区

水上バイク規制3カ所に サンセットビーチ追加

 宮古島市(座喜味一幸市長)は7月1日から、トゥリバー地区のサンセットビーチに、水上バイクなどの危険運行による事故を防止するための規制条例を適用する。同条例の適用は、下地与那覇の前浜ビーチと伊良部島の渡口の浜に続き3例目。営利目的の水上バイク運行は、市から許可を受けた事業者のみ可能となる。個人的な利用は申請が必要。市は遊泳者などと水上バイクの住み分けを行うことで、安心安全な海の実現を目指すとしている。
 同条例は適用するビーチに「水上オートバイ等事故防止重点区域」を設定し、区域内への許可のない乗り入れや危険行為を禁じるもの。無許可の乗り入れには20万円以下の罰金、遊泳者の近くで危険な運行をした場合には6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金が適用される。海岸に監視カメラを設置する予定。
 サンセットビーチには、ヒルトン沖縄宮古島リゾートの正面と、その隣の2つの海浜がある。重点区域は両方に適用されるが、ヒルトン正面側に遊泳区域を設定。安全のためにハブクラゲネットも設置する。もう一方の海浜は、スタンドアップパドルやカヌーを楽しむためのゾーン。
 遊泳者とエンジンのないマリンレジャー、水上バイクの区域をゾーニングすることで、安心して遊べる海を実現するための措置。遊泳区域のある海浜に、水上バイクなどの発着区域を設定。サンセットビーチで発着区域を利用できるのは、市から許可を受けた1事業者のみ。海の安全監視や清掃などを担うことで、ビーチの一部での営業を許可されている。個人が発着区域を利用する場合は、管理する市港湾課に事前に届け出ることが必要。
 前浜ビーチで4月から同条例が適用されたことで、市の許可を得ていないマリンレジャー事業者がトゥリバー地区に移転する傾向があるという。前浜ビーチでは3事業者が市から指定管理を受けている。
 サンセットビーチを管理する市港湾課職員は「水上バイクを排除するための条例ではない。遊泳者などと区域を分けることで、それぞれのレジャーを楽しむ人に安全な環境を提供したい。ヒルトンが開業したことで利用者の増加も見込まれており、混雑して問題が発生する前に条例を適用した」と説明した。

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