小学1年生の担任と幼児教育関係者がエリア別に協議を行った
=市役所2階大ホール
市教委、円滑な幼小接続へ 7エリアに連絡会を編成
宮古島市教育委員会(大城裕子教育長)は12日、市役所で、2022度の「第1回保幼こ小エリア連絡会」を開いた。市内の各小学校の1年生担任と幼児教育(保育・幼稚・こども園)関係者が集まり情報を共有することで、円滑な幼小接続の充実を図るもの。今年度は幼小協働での接続期カリキュラム作成などに取り組んでいくという。
小学校に入学した子どもたちが学校生活に馴染めない状況が続くことが近年の課題とされており、「小1プロブレム」と呼ばれている。市の各小学校は子どもたちが「遊び」中心の生活から「学び」中心の生活に段階を踏んで移行できるよう、「スタートカリキュラム」を作成している。
市教委は今年度の重要課題として、小学校と幼児教育施設が協働して、発達や学びの連続性を踏まえた「接続期カリキュラム」を作成することを目指している。そのため、7つのエリアに分け「保幼こ小連絡会」を編成。12日はエリア別に取り組みや交流会の計画などを話し合った。
現在は行政主導で幼小接続を推進しているが、24年度までに各エリア連絡会の連携体制を確立し、自立化・日常化を目指すという。
指導助言で講話した宮古教育事務所の下地美保代指導主事は「小学校からは『目に見える学力』だが、幼児教育では認知能力などの『目に見えない学力』を育んでいる。幼小が協働して子どもたちの学びと育ちを大切につなぎたい」と取り組みの意義を語った。
市では幼小接続のほかにも、11日には城辺地区で小中学校が会合を開き、市教委は学校と地域の結びつきを深める「コミュニティスクール」の導入を目指しているなど、さまざまな教育現場で連携強化に向けた取り組みが行われている。