一部でと畜を再開した宮古食肉センター
=上野野原
宮古食肉センター 一部と畜を再開 技術者招き研修兼ね
宮古食肉センター(荷川取広明社長)は1日、専門技術者の不在により3月下旬から休止していた牛のと畜を一部再開した。八重山食肉センターから技術者を招いて同センター職員の技術習得のための研修を兼ねて実施。この日は経産牛2頭のと畜が行われた。当面は他地区の食肉センターなどの支援を受けながら毎週1回のと畜を計画しており、8日からは肥育牛も再開する予定。可能な限り地元でと畜を行い、技術者育成に努めたいとしている。
同センターでは大型動物(牛、馬)を担当していた技術職員の退職に伴い、3月20日から牛のと畜ができない状況が続き、4月11日には沖縄本島南城市の県食肉センターに輸送して処理した食肉を再び宮古へ送っていた。
このため八重山・北部食肉センターなどから技術職員を招いてと畜を行い、併せて同センター職員に食肉処理に必要な技術を習得させていくことになった。同センターでは職員に経験を積ませるため、本島への輸送よりも可能な限り地元でと畜を行いたいとしている。当面は毎週月曜日にと畜を行い、日程が合えば事故牛も受け入れていく。
同センターでは以前から人材の育成・確保の遅れが課題となっていたが、今後は関係機関の協力を受けながら、複数の技術職員育成に取り組んでいく。
約40日ぶりのと畜再開に同センターの荷川取社長は「1日から研修を兼ねて経産牛のと畜を再開できた。緊急と畜はまだ難しいが、月曜日なら事故牛の受入も可能になる。できるだけ早く職員には、と畜できるように技術を身に付けてもらいたい」と話した。