海洋漂着ごみステーションのマークをPRする(左から)井上代表、平良マネージャー、重石さん、長浜係長、佐久川支配人、後藤支配人 =20日、パイナガマビーチ

漂着ごみ、事業所で一時保管 官民連携し海岸清掃普及

 未来に残そう宮古ブループロジェクト(井上美香代表)の呼び掛けで、観光客や住民らが海岸で拾った漂着ごみを賛同する事業所が一時保管し、市役所が回収する「漂着ごみワンハンドクリーン」の実証試験が行われている。現在は海沿いのホテルなど4カ所に専用ごみ箱を設置している。20日、パイナガマビーチで関係者が会見を行い、活動をピーアールした。
 このプロジェクトは海岸を清掃した際に、ごみを捨てる場所が望まれていたことから企画。官民が連携して漂着ごみを拾う活動を広めようと実施されている。拾ったごみは事業所の「海洋漂着ごみステーション」のマークがある専用ごみ箱に持ち込み、事業所が分別してボランティア袋にまとめて一時保管し、市環境保全課が回収する。
 持ち込めるのは漂着ごみで、当面はプラスチックとペットボトルに限定する。今後、ごみの種類など課題を改善しながら賛同する事業所を増やしていく。
 会見には井上代表、ごみ箱を設置する宮古島東急ホテル&リゾーツの平良嘉枝販売促進部マネージャー、ホテルローカルベースの重石賢吾さん、ホテルローカスの佐久川寛樹支配人、ザ・リスケープの後藤淳支配人、市環境保全課の長浜秀明係長が出席した。
 井上代表は「来島者、住民にプロジェクトを知ってもらい、少しでも海のごみを拾う人を増やしたい」と話した。事業所を代表して平良マネージャーが「きれいな宮古島を後世に残していければという思いで参加した。ごみの無いきれいな宮古島になっていけるよう協力したい」と述べた。
 長浜係長は「ボランティアは増えている。今年度も2月末で延べ7000人が海岸清掃を行っているが、まだ回収しきれない漂着ごみがたくさんある。海岸沿いのホテルの賛同により、少しでも拾ってもらえればきれいな海が保てる」と話していた。

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