観光協会が候補DMOに登録 本登録向け市と連携
宮古島観光協会(吉井良介会長)はこのほど、観光庁から「観光地域づくり候補法人(候補DMO)」に登録された。DMOは観光業だけでなく農水産業など他業種や住民と協同で観光地域づくりに取り組み、観光地経営の中心となる法人。市が推進するエコアイランド宮古島を基本構想として持続可能な観光地の実現などを目指す。吉井会長は8日、市役所で座喜味一幸市長に報告。今後、本登録に向けて市と連携していくことを確認した。
候補DMOには先月28日に登録された。DMOは「観光地経営」の視点に立った舵取り役として、多様な関係者と協同しながら明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、着実に実施するための調整機能を備えた法人。候補は3年以内に「登録DMO」になれない場合は候補登録を取り消される。
吉井会長は「観光協会は誘客活動が中心だったが、今後は地域連携をもっと強化し、観光業者だけでなく農漁業や住民の協力も得ながら、より宮古島市が潤うような施策に取り組み、持続可能な観光地域づくりを目指したい。候補になってからが正念場。3年間で実績を上げていかなければならない」と話した。
座喜味市長は「登録までに市役所ができることをどういう形で連携していくか。市にとって観光は大きな産業の柱、新たな観光の受入体制の整備も含めて進める必要がある。その中核はDMOが担うべき時代だと思う」と登録に向けて連携していく考えを示した。
同観光協会ではDMOの地域観光づくりのコンセプトとして、市が推進するエコアイランド宮古島の「千年先の、未来へ」を基本理念に「量から質へ」「島を豊かにする観光」「持続可能な観光」の実現などに取り組んでいく。
同観光協会戦略委員会の小堀健一委員長はDMOについて「宮古島を一つの会社、観光商品として捉えて経営していく。いろんな人の考えを聞きながら観光という商品を磨き上げ、宮古島のためになるものにしていく」と説明した。