第26回税を考えるつどいで表彰された児童生徒らと関係者の皆さん =未来創造センター・多目的ホール

税を支える思い共有 税を考えるつどい 租税教室と表彰で意識高まる

 税を考える宮古島連絡会などは20日、未来創造センター多目的ホールで「第26回税を考えるつどい」を開催し、納税表彰や租税教育推進校、作文・絵はがきコンクールの受賞者をたたえた。少子高齢化が進む中、税の役割を正しく理解し、持続可能な社会づくりを考える機会とすることが目的。式ではキャッシュレス納付推進宣言も行われ、税務行政のデジタル化促進や納税意識向上の重要性が強調された。
 式典は、沖縄県卸売酒販組合宮古島支部の濱元美和支部長の開式の辞から、沖縄宮古法人会の湧川弘範会長が「キャッシュレス納付推進宣言」を読み上げ、行政や企業の効率化と国民生活の利便性向上に資するデジタル化の重要性を示した。電子申告の利用は広がる一方、キャッシュレス納付は普及の余地が大きく、官民が連携しさらなる推進を図る必要性が述べられた。
 宮古島税務署の島袋直樹署長が式辞で、受賞者の日頃の努力と功績に敬意を表した。特に児童生徒の作文・絵はがきの受賞について、「税の意義を的確に捉え、家族と税について話し合う機会を持ったことが心強い」と評価した。
 また、租税教育の重要性に触れ、「地域や学校、家庭の理解と協力があって初めて教育が充実する」と述べ、継続的な支援を呼び掛けた。
 表彰式では、納税表彰、税務功労者感謝状、租税教育推進校等感謝状のほか、高校生・中学生の作文、小学生の絵はがきコンクールの各部門で受賞者が紹介された。
 「税に関する高校生の作文」では宮古高校1年の梶原蒼さんが署長賞を受け、「税金が支える未来」を見据えた視点が評価された。中学生の部では北中学校3年の下地凜子さんが大蔵財務協会理事長賞を受賞し、「小さな気付きが社会全体の理解につながる」との思いをつづった。
 来賓の嘉数登市長(代読・上地俊暢総務部長)が「児童生徒への租税教室や作文コンクールは市民の税意識向上に寄与している」と述べ、市としても電子申告の普及や納税者の利便性向上に取り組む姿勢を示した。
 県宮古事務所の川上睦子所長も、受賞者の努力と関係団体の活動に敬意を表し、「正しい税知識を持つ社会人として成長することを期待する」と語った。
 最後に、沖縄県小売酒販組合宮古島支部の新里政作支部長が閉式の辞を行い、受賞者全員による記念撮影で締めくくられた。税を考える宮古島連絡会では、今後も地域に根差した租税教育の充実を図り、次世代の納税者育成に力を入れていく考えだ。

関連記事一覧