宮糖伊良部が製糖操業 初日の平均糖度15.06度
宮古製糖伊良部工場は26日、2023・24年期製糖操業を開始した。今期の原料搬入量は前期より3千㌧減の5万8千㌧を見込む。天候不良でハーベスターの刈り取りが遅れたことにより、初日のサトウキビの原料搬入は185㌧に止まった。甘蔗(しょ)の平均糖度は15・06度と高いスタートとなった。初日は原料搬入のみだけとなり、圧搾は搬入量を見ながら始めるという。操業終了は来年4月中旬を予定。
初日の原料搬入量は185㌧、平均糖度は15・06度、最高は16・30度、最低は13・20度。13・0度基準以下はなく、基準糖度帯(13・1度~14・3度)が15・71%の29㌧、14・4度基準以上が84・29%の156㌧だった。
伊良部島のハーベスターによるサトウキビの刈り取りは26日朝から始まり、午後から伊良部工場に搬入するダンプカーが出入りした。ハーベスターの刈り取りのほか手刈りによる収穫もあり、農家は忙しい時期を迎えた。
砂川隆也工場長は「(初日の)きょうは原料搬入のみとなる。圧搾はハーベスターの稼働によるが、搬入量によっては27日か28日以降になる。(28日には)天候が崩れるという予報があるので、ゆっくり圧搾しながら天候の回復を待つという状況になる」と話した。
今期の搬入量は生育調査などからも当初見込んでいた5万8千㌧になるという。「城辺工場もそうだが干ばつなどの影響でサトウキビが軽い。心配しているが後半(操業前に)雨が降り、寒さもくるので糖度も上がるのではないか」と期待する。
操業が始まり、農家やハーベスターのオペレーターには「トラッシュを抑えながら搬入してほしい。泥や砂などが少ないほど圧搾しやすい。ワイヤやおの、鎌などの混入物で圧搾する機械が破損する。機械が壊れたら何十時間も止まる可能性があるので気をつけていただきたい」と協力を呼びかけた。