福嶺・城辺幼の閉園説明 認定こども園移行向け
市と市教育委員会は19日、市役所城辺庁舎で認定こども園移行に向けた福嶺・城辺幼稚園閉園に関する地域説明会を行った。両学区の自治会関係者や住民らが参加し、これまでの経緯や認定こども園移行の取り組み、スケジュールなどの説明を受けた。現在、休園中の福嶺・城辺幼稚園は2023年度で閉園し、24年度は近隣保育所・幼稚園と統合される。参加者からは福里保育園のこども園化の可能性や跡地利用、名称などについて要望や質問があった。
市は17年度に市立幼稚園・保育所に認定こども園移行等に関する基本方針を策定し、上野、下地、伊良部で認定こども園を設置。22年度には移行に向けた基本計画を策定して一部地域では幼稚園の統廃合を検討する方針を示した。
説明会では市職員が閉園に至る経緯について「市では基本方針に従い地区ごとに1カ所の認定こども園を設置する。福嶺は5年以上、城辺は今年度から休園になったことで近隣の施設と統合し、その後は公立認定こども園化する計画」と説明。場所に関しては施設の面からも西城保育所をこども園化する案で検討しているという。閉園後、城辺地区では西城保育所・幼稚園、福里保育園、いけむらこども園から施設を選択してほしいと要望した。
認定こども園について「保育所と幼稚園両方の役割を持つ施設。保護者の就労の有無にかかわらず就学前の子どもを受け入れ、幼児教育と保育を一体的に行う機能がある。子どもの発達と学びの連続性、保育と教育の充実を図るとともに、多様な保育ニーズに対応する」と話した。
参加者からは「福里保育園をこども園化できないか。今後も継続するか不安。私立だが地域に子育て施設を残してほしい」との声があり、市は「福里保育園にこども園への移行を検討しているか聞いたが『保育士不足の中で確保が難しい』『公立でやるなら自分たちはこども園を考えていない』という話だった。基本方針でも民営化推進がうたわれており、市もどんな支援ができるか考える必要がある」と答えた。
閉園後の跡地利用に関して「教育関係で利用するのか。食堂や売店などで使うことはできないか」との質問には、「まだ跡利用は決まっていない。教育以外なら分筆して担当課に移管する。今は意見を聞いて地域が望む方向で利用すべきだと思う」と述べた。
こども園の名称について「下地や上野、伊良部は旧町村の名前が残っている。城辺こども園にできないか検討してほしい」との要望があった。