優勝した下地さん(後列中央)、長嶺凪さん(前列中央)と入賞者ら =8日、城辺友利のインギャー

大賞に下地洋一郎さん なりやまあやぐまつり

 第16回なりやまあやぐまつり(主催・同まつり実行委員会)が8日、城辺友利のイムギャーマリンガーデン海上特設ステージで開かれた。灯籠などの明かりにより海上に浮かび上がった幻想的なステージで、朗々となりやまあやぐを歌い上げる出場者に、観客から大きな拍手が送られた。審査の結果、一般の部のなりやまあやぐ大賞には下地洋一郎さんが選ばれた。また、子どもの部では長嶺凪さんが優勝した。
 同催しは、まつりを通して、地域の文化を次の世代につなぎ、地域を元気にしていこうと毎年開催されているもの。昨年3年ぶりに復活した。「ぶどぅり とぅゆまし 肝心(つむぐくる)」がテーマ。一般の部には宮古島や県内だけでなく県外からも計57人が参加。子どもの部には昨年の大会を超える12人が出場した。
 この日は早朝からまつり本選に向けてさまざまな行事が執り行われた。午前7時から安全祈願祭が行われ、まつりの成功を祈願。なりやまあやぐ歌碑の前でなりやまあやぐを歌い上げて奉納した。
 このあと予選会が開かれ、出場者たちが練習成果を披露し、一般の本選進出者20人が決定。午後5時には友利獅子舞保存会の獅子舞で座開き。同5時半から子どもの部が開かれ、12人のちびっ子民謡歌手が堂々と練習の成果を披露した。
 日が西の空に沈み、電灯の淡い光が海面を照らし観客席に設置された灯明により会場を幻想的な表情が包み始めた中で本選が行われた。予選を勝ち抜いた出場者とあって、それぞれが見事な三線と唄を演奏した。
 その結果、大賞に昨年準優勝の下地洋一郎さんが輝いた。子どもの部は平良第一小学校4年生の長嶺凪さんが優勝した。
 3度目の出場で大賞を受賞した下地さんは「5年前に帰郷し、初出場は予選落ち。コロナ禍で練習を重ね、昨年は準優勝。本番前に弦が切れて動揺したのでまさか大賞とは思わなかった。指導してくださった先生方に感謝したい」と述べた。
 (2位の)姉の海咲さんとどちらが優勝するか勝負していた長嶺さんは「間違えたところもあるかと思ったけど優勝できてうれしい」と笑顔を見せた。
 結果は次の通り。
 【一般の部】なりやまあやぐ大賞=下地洋一郎▽金志川賞=砂川彩香▽インムギャー賞=下地夢華▽あま井賞=根間玉恵▽元島賞=金當洋美
 【子どもの部】御神山賞=長嶺凪▽2位=長嶺海咲▽3位=上地彩菜

関連記事一覧