3カ月連続で40万円台となった肉用牛セリ市 =JA宮古家畜セリ市場

3カ月連続の40万円台 9月期牛セリ

 JAおきなわ宮古地区本部(下地誠本部長)の2023年9月期肉用牛セリ市が19日、宮古家畜セリ市場で行われた。月齢12カ月以内の子牛は310頭(100%)が販売され、1頭当たりの平均価格は42万8006円で前年同月比3万4658円安、前月比7万5285円安と3カ月連続で40万円台、今年度最安値となった。子牛価格低迷の理由として飼料価格の高騰、牛肉需要が十分に回復せず在庫の動きが鈍いことなどが挙げられている。
 成牛を含めた販売額は1億3991万円。子牛価格の内訳は去勢が2カ月連続で50万円台を割り込んで47万3777円で前年同月比7万6016円安、前月比2万6179円安、牝は34万3604円で前年同月比9万2762円安、前月比5万4148円安。最高価格は去勢が79万900円、牝が67万6500円。平均体重は去勢が289㌔、牝が260㌔で計279㌔。成牛1頭当たりの平均価格は12万6809円で前年同月比8万1765円安、前月比5万1032円安。
 子牛セリ価格は牛肉需要が回復せずに枝肉価格が上がらず、飼料価格の高止まりもあって前年度から下落傾向が続いている。宮古セリ市場では5月が46万4307円と50万円台を割り込み、6月は50万2370円と持ち直したが、7月は46万4126円、8月は46万2665円となった。
 JA宮古地区畜産振興センターは「先月に比べて上場牛のバラつきが大きかった。特に牝が厳しく値段が伸びない」と話した。
 ある購買者は「牛肉が売れず在庫が余っている。思っていたほど飲食店は売上が伸びていない。今は子牛価格が高い時期に導入した牛で利益が出ない」と現状を説明。例年、冬場に向けて価格は上昇傾向になるが「多少の上下はあっても以前のような高い相場は当面ないと思う。だが良い牛はそれなりの価格で買う。次に取り返せることを期待している」と話した。

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