サトウキビを投入し、安全操業を祈願した渡久山社長(左から3人目)ら =宮古製糖城辺工場

宮糖城辺工場が製糖操業開始 初日の平均糖度15・58度

 宮古製糖城辺工場は13日、2023・24年期製糖操業を開始した。今期の原料搬入量は前期より3500㌧減の11万2千㌧を見込む。初日は雨の影響で刈り取りが進まず、原料搬入量は88㌧に止まった。甘蔗(しょ)平均糖度は15・58度。原料の10割が基準糖度帯以上となり、最高のスタートを切った。午後から操業開始式があり、渡久山和男社長や関係者が期間中の安全操業を祈願した。操業終了は来年3月上旬を予定。
 初日の原料搬入量は88㌧で平均糖度は15・58度、最高は17・50度、最低は14・30度。13・0度基準以下はなく、基準糖度帯(13・1度~14・3度)が12・46%の10㌧、14・4度基準以上が87・54%の77㌧だった。
 原料搬入量は例年、1日当たり1450㌧入ってくるが、今期のスタートは前日の雨の影響でハーベスターによる刈り取りが進まず88㌧の量しか入らなかった。平均糖度については前期が13度あたりだったことから「例年にない高い糖度となった」と見ている。
 夏場の干ばつと9月ごろから操業前までの少雨傾向で株出しの伸びが良くないことなどが影響し、原料搬入量は前期に比べて減少を見込む。これには「糖度が高いので、このままでいけば(搬入量減を)補えるのではないか」と予想する。
 午後からの開始式では、関係者が見守るなか渡久山社長、JAおきなわ宮古地区本部の下地誠本部長らが原料のサトウキビを投入し、製糖操業の安全を祈願した。
 渡久山社長は「今期は台風や病害虫の被害は少ないが9月ごろからの少雨傾向で春植え、株出しの伸びが今ひとつである。しかし初日の甘蔗平均糖度は15・58度高く、すべて基準糖度帯に入っている。サトウキビの茎が短く反収(10㌃当たり収量)的には落ちると思うが、糖度的にはいい操業になるのではないか」と期待を込めてあいさつした。
 県宮古農林水産振興センターの砂川喜信所長(代読)は「干ばつや少雨傾向の影響で生育が心配されていたなかでの11万㌧以上の見込みは農家の肥培管理、関係機関の尽力であると感謝している。今期操業が天候に恵まれ順調に進むことを期待している」と述べた。

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