4年ぶりの技術指導会に向け展示訓練を行う署員ら =宮古島市消防本部

4年ぶり出場へ展示訓練 市消防本部、26日に消防救助指導会

 宮古島市消防本部(宮國和幸消防長)は23日、同本部で、第47回県消防救助技術指導会に向けた展示訓練を実施。選抜会で選ばれた署員らが5種目で訓練の成果を披露し、本番に向け結束を高めた。指導会は昨年5月、3年ぶりに開催されたが、同本部は市での新型コロナ感染拡大を受け出場を辞退。今回が4年ぶりの出場となる。指導会は26日に県消防学校で開催されるが、コロナ禍の和らぎを受け4年ぶりに観客を入れて行われるという。
 指導会は救助技術の高度化に必要な基本的要素を錬磨することを通じて、消防技術に不可欠な体力・精神力・技術力などを養うことを目的に開催される。県内からは17消防本部・局が参加予定。成績優秀者は、7月に宮崎県で開かれる九州地区指導会や、8月に北海道で行われる全国大会に出場することができる。
 市消防本部は4月28日、▽ロープ応用登はん▽ロープブリッジ渡過▽ロープブリッジ救出▽ほふく救出▽引揚救助―の5種目で選抜会を実施。全種目で標準タイムを超えるチームが出た。うちロープ応用登はんでは、県指導会に2チームが派遣される。
 展示訓練は職員や家族が見守る中、これまでの訓練の成果を披露するとともに、大会に向けて士気を高めるために行われた。宮國消防長は「4年ぶりの出場に向けて、皆さんの熱い気持ちも高まっていると思う。安全と健康に気をつけて臨み、上位入賞を目指して頑張って欲しい」と激励した。
 指導会では全県を代表して、市の友利周作消防副士長が宣誓を務める。友利副士長は訓練に先立ち、「新型コロナが5類に移行し日々の生活に活気が戻りつつある中、全国各地で大型地震が多発している。指導会を通して、県民の皆さまに消防の技術の高さ、力強さ、優しさを肌で感じてもらうとともに、人命救助という志を持つ仲間たちと高め合いたい」と誓った。
 円陣を組み気持ちを一つにした隊員らは、互いに声を掛け合いながら、訓練で磨き上げてきた技術を披露。好タイムに歓声が上がる場面もあった。
 古謝博由消防署長は「これまでの訓練の成果が十分に発揮され、本番に強いチームだと思う。全種目標準タイムは超えており、26日は全種目入賞の知らせを楽しみに待ちたい」と述べた。

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