子どもたちと植樹を行う座喜味市長(左から3人目)と上地議長(右) =下地嘉手苅、ヤーバルやすらぎの森

美しい宮古を次世代に 全島緑化県民運動、市で7年ぶり植樹祭

 全島緑化県民運動の第73回沖縄県植樹祭(主催・県など)が20日、下地嘉手苅のヤーバルやすらぎの森で、「花香る 色彩豊かな やすらぎの森」をテーマに行われた。市での開催は2016年以来7年ぶりで、「美しい宮古島を次世代につないでいくことは私たちの大切な使命」と大会決議を採択。座喜味一幸市長や緑の少年団、林業関係者など官民約240人の出席者が、サガリバナやツバキ、マニラヤシの計334本を植樹した。
 植樹祭は県土緑化の重要性を普及するため、1951年に開始。県内各地で毎年行われ、緑化推進運動の中心的役割を果たしてきた。市で前回開催された16年は、伊良部カントリーパークにクロヨナやフクギなど1500本を植樹。今回のヤーバルやすらぎの森には、サガリバナ175本、ツバキ150本、マニラヤシ9本を植えた。
 玉城デニー知事を代読して主催者あいさつを行った照屋義実副知事は「宮古島市は与那覇前浜を代表とする美しい砂浜や大野山林など、豊かな風景を形成している。今回の植樹が市民の緑化意欲を高め、花や緑に囲まれた色彩豊かな島の魅力のさらなる向上に寄与することを期待している」と述べた。
 県緑化推進委員会の会長を務める赤嶺昇県議会議長は「本県の発展は観光産業が原動力となっていることから、質の高い観光リゾート地を造成し、花と緑豊かな景観を保全することが重要」と示した。
 座喜味市長は市が取り組んでいる「花いっぱい推進運動」を紹介し「学校や市民団体を中心に広がりを見せ、着実に成果を挙げている。自然と共生する精神を次世代に受け継ぎ、環境に配慮した島づくりを行っていきたい」と語った。
 県緑の少年団連盟を代表して、上野小の與那覇琥珀さん(6年)と下地小の砂川夏輝さん(同)が大会決議を読み上げた。「みどりを増やし、自然豊かな生活環境をさらに発展させ、美しい宮古島を次世代につなぐことは私たちの大切な使命」として、「植樹祭をきっかけに一人ひとりが緑化の重要性を改めて認識し、美しいまちづくりをしていこう」と呼びかけた。
 市長や上地廣敏市議会議長、海邦銀行緑の同好会など、官民さまざまな参加者が協力して植樹を行った。

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