(左から)3位の川元さん、優勝した奥平さん、準優勝の砂川さん =23日、未来創造センター多目的ホール

奥平乙斗さん優勝に輝く 第7回とうがにあやぐ大会

 第7回とうがにあやぐ大会(主催・宮古民謡協会、宮古民謡保存協会、沖縄宮古民謡協会)が23日、未来創造センターで開かれた。宮古を代表する民謡を歌い継ぐ大会に、今回は22人が出場。優勝に輝いた沖縄国際大学在籍の奥平乙斗さんは「宮古民謡の教師資格を取り、将来は自分の教室を持ちたい」と語った。コロナ禍で3年ぶりに開かれた前年の大会は感染対策のため入場制限があったが、今大会は超満員の来場者で大いに賑わった。
 本大会は結婚や出産などの祝いの場で古くから歌い継がれてきた、「とうがにあやぐ」の素晴らしさを再認識するとともに、伝統文化を保存・継承する目的で開かれている。2015年に始まり第5回まで毎年開催されたが、コロナ禍の中断を挟み昨年復活した。
 今大会を主幹する沖縄宮古民謡協会の天久光宏会長は、「コロナ禍も落ち着き、ようやく以前のような活気が戻ってきた。先人が繋いできた貴重な古謡を未来永劫継承し、全世界に広めていきたい」とあいさつ。
 来賓の大城裕子市教育長は「とうがにあやぐには、宮古の人々の世界観が歌われている。参加者の皆さんは、深く広がりのある歌詞に思いを乗せ、これまでの研さんを遺憾なく発揮してほしい」と激励した。
 厳正な審査の結果優勝に輝いた奥平さんは、19年の第5回以来2度目の出場。とうがにあやぐでは、「春のデイゴのように、宮古の歌は素晴らしい。沖縄・八重山まで響く」という歌詞が特に好きと話す。宮古民謡の主要大会、「なりやまあやぐ」と「伊良部トーガニ」でも優勝したという。
 奥平さんは6歳から宮古民謡を習い始めた。宮古高校卒業後に進んだ沖国大では、琉球芸能文学研究会で会長を務め、本島や八重山の古謡研究にも取り組んでいる。「7月にある民謡保存協会の教師試験に向けて頑張りたい。宮古の民謡界を明るくしたいという思いがあり、いつか自分の教室が持てたら」と語った。
 入賞者は次の皆さん。(敬称略)
 優勝=奥平乙斗(宮古島市、大学生)▽準優勝=砂川奈々夏(同、高校生)▽3位=川元真衣(千葉県、一般)▽市長賞=狩俣良眞(宮古島市、同)▽審査員特別賞=仲里奏音(同、高校生)根間玉恵(同、一般)宮澤由佳(東京都、同)

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