22年度入域観光客73万人 30万人、70%大幅増加

 宮古島市観光商工課が20日に発表した2022年度入域観光客数推計値は、73万7279人で前年度比30万2017人、69・39%と大幅に増加した。空路のみではコロナ禍前と同水準まで回復。新型コロナの行動制限解除や海外渡航の制限、全国旅行支援による旅行需要の増加、団体旅行の需要回復などを増加要因にあげている。23年度はクルーズ船寄港の再開による増加も見込まれる。一方、2次交通や観光関連産業の人材不足も課題となっている。
 上半期は新型コロナの行動制限解除に伴い、4月が4万7503人で42・90%増加、5月が4万7620人で72・01%増加、6月は5万5325人で124・83%増加し、2年5カ月ぶりの国内クルーズ船の寄港もあり、7月は年間最多の7万8263人で80・91%増加、8月は7万7561人で84・18%増加、9月は6万3166人で91・06%増加した。
 下半期は10月が8万3672人で58・51%増加、11月は6万141人で36・39%増加、12月は6万2179人で28・93%増加、1月は4万702人で103・39%増加、2月は5万4260人で153・09%増加、3月は6万6887人で49・51%増加した。主な要因として全国旅行支援などによる旅行需要の増加、来島を自粛していた団体旅行の需要回復などを挙げている。
 同課の川平敏光課長は「行動制限の緩和が大きい。全国旅行支援もあって例年なら閑散期とされる11~3月に観光客が多かった。スポーツ合宿の再開や宿泊施設の増加も影響していると思う。クルーズは最盛期に比べればまだ少ないが徐々に回復していく」と述べた。2次交通対策ではバスの活用に向けて事業者と調整を進めている。
 観光客数の回復に宮古島観光協会の吉井良介会長は「戻ってきていると思う。月によっては稼働率が過去最高を更新したホテルもある。海外旅行に制限があって宮古島を選んだ新規の観光客も来ている。これを機にリピーターになってほしい。2次交通不足は早い段階で対策を考えていく必要がある」と話した。

関連記事一覧