コミュニティスクールなどを審議した市教委定例会 =市役所

来年度から池間・城東で、運営協議会制度始まる 

 宮古島市教育委員会(大城裕子教育長)は2023年度から、池間小・中学校と城東中学校区で、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)を開始する。保護者や地域の人が学校の教育活動に積極的に参加し、「地域とともにある」学校を目指すもの。地域が一体となって子どもたちを育むことに加え、学校を核とした地域づくりも推進する。順次取り組みを拡大し、26年度までに市内の全中学校区での導入を予定している。
 市のめざすコミュニティ・スクールでは、各中学校区「学校運営協議会」を設置。小中間の連携・接続を推進するとともに、学校と地域で目指す子ども像を共有し、協働を深める。
 市教委の担当職員は「宮古ではこれまでも、大きな行事の前に地域の人が清掃を手伝ったりするなど、学校と地域の連携は強かった。それをしっかりと制度化して、意識的に取り組んでいく」と説明。
 22年度は池間小・中学校で協議会の研究を行っていた。同校の平良吉嗣校長は池間島出身で現在も島に住んでおり、地域と学校の連携がとても活発に行われている。市教委職員は「教職員は異動で移り変わっていくが、学校と地域は変わらずに残り続ける。入れ替わりによって地域と学校の結びつきが変わってしまわないようにすることも目的の一つ」と述べた。
 市では3つの類型で協議会を設置する。結の橋学園と池間小・中学校は「一貫校型」。城東・平良・北中学区は「連携型」。城東中は城辺地域の4小学校▽平良中は平一・南小▽北中は北・東小―とそれぞれ連携して協議会を運営する。狩俣・西辺・鏡原・久松・下地・上野中学校区は、1つの中学校と1つの小学校による「隣接型」となる。
 小・中間の教育の円滑な接続・連携や学校を核として地域の教育力を高めることが狙い。学校と地域の協働を通じて、地域の将来を担う人材を育成し、自立した地域社会の基盤を構築することも目指す。
 コミュニティ・スクールの導入は、24年度が西辺・狩俣・鏡原・結の橋▽25年度が久松・下地・上野▽26年度が平良・北―の予定。基本的には各学校の自発的な意思による導入が望ましいとして、地域の特性や学校規模に応じてスケジュールを弾力的に検討する。

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