少人数学級維持に「全力」 宮古教育事務所
沖縄県は慢性的な教員不足に陥っており、公立小中学校における県独自の少人数学級の維持が危惧されている。県宮古教育事務所は本紙の取材に対し18日、「維持に向けて全力で取り組んでいる」とコメント。年度の切り替わり時期で児童生徒の転入・転出が多いため、日々状況を注視しているという。最終的な決定は生徒数が確定する新学期直前になる見込み。
県教育委員会は独自の少人数学級を推進しており、小1・小2は30人、小3~中3は35人が上限。法に基づく国の基準では、小1~小4で35人、小5~中3は40人が1クラスの上限と定められている。県教委は「独自基準の維持が大前提。やむを得ない場合に限り、国基準を上限に学級規模を拡大する」と説明。現状については宮古教育事務所と同様に「転入・転出による増減の把握に努めているところ」と述べた。
県教委は教員確保に向けて、免許を持っているが教員として働いていない人を対象にした「ペーパーティーチャーセミナー」を県内各地で開催。来年度から臨時的任用職員として勤務することを希望する参加者もおり、18日にはガイダンスを開いたという。「こういった取り組みを通し、今後とも教員の確保に努めていきたい」とした。
開会中の市議会3月定例会で同日、長崎富夫氏が市の教員不足について質問。砂川勤教育部長は「現在小学校で2人不足しているが、解消されるとの情報を得ている。宮古教育事務所と連携し、退職教員や免許保持者の掘り起こしなど、補充教員の確保に取り組んでいる」と答弁した。