サスティナブルツーリズムガイドラインの発表会見を行う座喜味市長 (左から3人目) たち =市役所2階会議室

サスティナブルツーリズム連絡会がガイドラインを策定

 観光関係団体や行政、 漁協、 警察、 海上保安部などで構成される宮古島サスティナブルツーリズム連絡会は8日、 市役所で観光客や事業者、 市民に向けた海の安全、 地域への配慮、 自然環境保護に関するガイドラインの策定を発表した。 持続可能な観光による地域振興・活性化を目指し、 それぞれの行動指針を示している。 今後は啓蒙や周知、 認証制度の検討、 勉強会などを行っていく。 ガイドラインは宮古島観光協会のウェブサイトに掲載している。
 ガイドラインは宮古島の自然や文化、 住民の生活を守り、 次世代につないでいくため、 島の持続可能な利用による地域活性化を進めるサスティナブルツーリズムの推進が目的。 市民、 観光客、 マリン事業者、 観光事業者を対象として行動指針を示している。
 市民には地下水やサンゴ礁の保全、 環境負荷の少ないエネルギーの利用、 ゴミの削減や不法投棄防止、 地産地消、 生態系の保全、 文化財保護などの行動を求めている。
 観光客には 「サンゴにノータッチマナー」 など自然環境の保護、 ゴミの持ち帰りや削減、 海を安全に楽しむためライフジャケットの着用やツアーへの参加、 悪天候時には海に入らないことなどを求めている。 立ち入りが禁止されている神聖な場所への注意、 迷惑駐車をしないなど地域への配慮も要望している。
 マリン事業者には自然環境や地域住民・農漁業者への配慮、 安全ルールに基づいた事業運営を求めている他、 地域のマリン事業者団体への加盟も勧めている。
 記者会会見には座喜味一幸市長、 森山隆文宮古島海上保安部交通課長、 東新川陽拓宮古島警察署地域課長、 栗山弘嗣宮古島漁業協同組合長、 砂川靖夫宮古島観光協会副会長、 渡真利将博宮古島美ら海連絡協議会代表理事らが出席。
 座喜味市長は 「観光客の増加に伴い社会も大きく変化しようとしている。 宮古島の自然を大切に守っていくこと、 海を安全に楽しんでもらうこと、 観光客と住民が相互理解のもとで観光振興、 経済活性化を図ることが重要」 と述べた。
 砂川副会長は 「地元の人も幸せでなければ観光ではないと思っている。 ガイドラインを作って終わりではなく、 その趣旨を徹底して持続可能な観光地を目指したい」 と話した。

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